検証済みのシステムパターンと基盤ミドルウェアを最適に統合し適用する「Hitachi Integrated Middleware Managed Service」で、データ連携基盤の迅速な構築と容易な運用を実現
2014年9月25日
株式会社日立製作所
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、クラウドの浸透でより複雑化するシステムにおいて、迅速で簡単な情報活用を可能とするクラウド上の従量課金サービス「Hitachi Integrated Middleware Managed Service」を10月1日から新たに提供開始します。
本サービスは、企業システムにおいて新たな業務サービスを提供するためのシステム間連携の基盤や、業務サービスを実行する基盤を構築・運用する際、システム間連携の形態や連携させるWebシステムなどの特性に応じてあらかじめ備えたシステムパターンと基盤ミドルウェアとを最適に組み合わせ、システム基盤の構築から運用まで各種クラウド上で従量課金で提供するものです。今回は、本サービスの第一弾としてシステム間のデータ連携基盤の構築から運用まで対応するデータ連携基盤サービスを提供します。
近年、変化の激しいビジネスに対応するため、商品の需要動向などをいち早く分析・察知し、潜在的ビジネスチャンスを確実にとらえて売上につなげるなど、企業の業務データをクラウド上で連携したり、ビッグデータ処理技術を適用して大量のデータから価値のあるデータを見出すなどの情報活用の取り組みが進んでいます。
こうした状況において、鮮度の高いデータを素早く入手し、簡単に処理できるシステム基盤を利用できることが重要ですが、従来、個別最適に開発されたシステム間では、データ連携時に、データフォーマットを統一するための新たな変換処理が必要となったり、複数システムからのデータ収集処理の新たな作りこみや改修に多大な時間やシステム投資が必要なケースがあるなど、各種の解決すべき課題がありました。
日立はこれまで、クラウド上でのシステム開発効率の向上を実現するオンデマンド・ミドルウェアサービスや、ビッグデータ利活用を実現する高速データアクセス基盤、ストリームデータ処理基盤、インメモリデータグリッドなど、クラウドやビッグデータに対応し、ビジネスへのデータ活用をするための各種サービスや製品を提供してきましたが、今回、より迅速で柔軟な情報活用を求めるニーズに対応した従量課金サービスを提供するものです。
本サービスはプライベートクラウドなどの上でデータ連携関連ミドルウェア製品を従量課金提供するのに加え、データ連携システムやプロセス連携システムなどシステムの目的やパターンに応じて、システムの特性を整理・分類したシステムパターンに必要な日立のミドルウェア群および関連のオープンソースソフトウェアなどをあらかじめ最適な形に組み上げ、さらに日立の永年のミドルウェア開発やシステム構築・運用で蓄積したノウハウを元に設計・検証済みのシステム定義パラメータや構築・運用ツールなどの利用で、構築から運用までトータルに対応するサービスとして提供します。
従来、複数の業務システム間でデータ連携を行うには、各システムからデータを収集しデータ変換するための統合データベースを新たに構築することが必要となるケースがありました。こうしたケースでは、データのリアルタイムな収集や、システム間で異なるデータ形式を変換する際に大きな手間を要する点が課題となっていました。
本サービスでは、日立が永年蓄積したデータベース技術を活用し、連携対象となる既存のデータベースの更新ログ内容からデータを抽出することで、データ連携のための新たな統合データベースの構築を必要とせず、いわば仮想的に統合したデータベース上でデータ統合することを可能としています。また、この仮想的に統合したデータベース上で、M2M(Machine to Machine)分野の情報収集・配信で実績のあるビッグデータ処理技術を活用した変換マッピングを行うことで、容易なデータ形式変換を可能としています。
これらの特長により、これまで課題となっていたデータ収集用のバッチプログラムを業務システムに追加・変更するなどの開発・保守の手間を削減するほか、既存システムへの性能負荷も抑えて、鮮度の高い迅速な情報活用が図れます。
本サービスでは、業務システム間のデータやプロセス連携を行うミドルウェア群および、構築時に必要な各種システム設計パラメータ一式をあらかじめ検証済みのシステムパターンとしてまとめたものをベースに構築、運用を行うことで、システムの構築と運用を効率化します。例えば、各種の業務システム間をつなぐためのデータ連携やプロセス連携などのパターンを備え、これらのシステムパターンを日立のクラウドサービスプラットフォームとして実績のある「Cosminexus」で各種システム設計パラメータを元に自動構築することで効率的なシステム構築を行います。
また、構築したデータ連携基盤の運用を統合システム運用管理「JP1」の障害予兆検知やリソース監視などの機能で効率的な運用が可能です。このほか、関連するオープンソースソフトウェアなどを適用してサービス提供を行います。
こうした本サービスの特長により、これまでの複数システム間のデータ連携の制約で、たとえば、生産ラインの棚残情報を一元的に把握するのが困難であったために、必要以上に在庫を抱えていた点を解決したり、現地の別拠点から商品を配送すれば対応可能であった点がシステム上で把握できず本社拠点から配送していたなどの課題を、本サービスで構築するシステム基盤上での情報活用で解決することが可能となります。
日立は今後、本サービスをさらに強化し、Webシステム、バッチなどに対応するシステムパターンを拡充してさらなる情報活用の促進に向け注力していきます。
サービス名 | 概要 | 価格(税抜) | 提供時期 |
---|---|---|---|
Hitachi Integrated Middleware Managed Service | クラウド上で最適に統合したミドルウェアを構築・運用含めて提供するサービス | 個別見積 | 10月1日 |
日立は、2014年10月30日(木)〜31日(金)に東京国際フォーラムで開催するHitachi Innovation Forum 2014 TOKYOにおいて、「Hitachi Integrated Middleware Managed Service」を紹介します。
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