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2019年12月20日
AI‐OCRを活用し、金融機関における手形・小切手の交換業務を効率化
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、一般社団法人全国銀行協会(会長:髙島 誠 三井住友銀行頭取/以下、全銀協)が設立する、手形・小切手の交換業務を電子化する「電子交換所」*1のシステム委託先業者に選定されました。今後、システム構築を進め、2022年の稼働を予定しています。
現在、金融機関では、企業や個人から持ち込まれた大量の手形・小切手を、全国各地の手形交換所に持ち寄って交換し、決済を行っています。全銀協が2022年に設立する「電子交換所」は、これまで現物の搬送により行われてきた金融機関間の手形・小切手の交換業務を、イメージデータの送受信によって完結できる電子システムです。手形を持ち出す金融機関は、スキャナー等で画像化したイメージデータを「電子交換所」に送信し、手形を持ち帰る金融機関は「電子交換所」からデータを取得する仕組みとなります。
「電子交換所」の中核となる画像処理技術には、日立の帳票認識サービスを採用します。本サービスは、AI-OCR*2を活用して手形・小切手を高精度に画像処理し、イメージデータのやり取りだけで、金融機関別の仕分けや金額集計、決済用データの算出といった一連の交換業務を可能とします。
本システムの導入により、金融機関間の手形・小切手の現物搬送が不要となるため、紙での手続きを希望する利用者ニーズへの対応を維持しながら、金融機関における運搬費を含めた事務コストの削減や、災害時の輸送トラブルといったリスクの軽減を図り、手形・小切手による決済業務の合理化を支援します。
なお、本システムの構築にあたっては、手形・小切手の交換業務において豊富な知見を有する現行ベンダー*3の日本ユニシス株式会社に、要件定義工程や仕様の取り決めに関する協力を受け、推進を図ります。
今後も、日立は、先進のデジタル技術を用いたLumadaソリューションをはじめ、多様化する金融機関のニーズに柔軟に対応したサービスを提供し、金融機関におけるサービス品質の向上や業務の効率化を支援していきます。
本サービスは、定型・非定型を問わず多様な帳票の読取が可能なSaaS型のクラウドサービスです。タブレットやスキャナー等で読み込んだ帳票画像から文字を認識してテキスト表示するほか、その認識結果の確からしさを確信度として算出し「高」「中」「低」の3段階で表現します。これにより、確信度が「高」の認識結果は人によるチェックを行わず自動登録するなど、誤認識リスクを低減しながら業務効率の向上を実現します。また、お客さまの業務に合わせた複数のAI-OCRを搭載し、帳票に応じて最適なAI-OCRを自動で振り分けできるため、利用者は帳票の種類を意識することなく帳票認識の処理を実行することが可能です。
今回の「電子交換所」のシステムでは、定型帳票の手書き文字を高精度に認識できる株式会社Cogent Labs(コージェントラボ)のAI-OCRサービス「Tegaki」をエンジンの一つとして採用します。
株式会社日立製作所 金融システム営業統括本部 [担当:高島、松浦]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
以上