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2018年10月2日
株式会社日立製作所
株式会社日立システムズ
株式会社日立ソリューションズ
さらに、日立グループのドローン関連ソリューションを結集、体系化することで、
お客さまにとって最適なソリューションをワンストップで提供
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:北野 昌宏/以下、日立システムズ)、株式会社日立ソリューションズ(取締役社長:星野 達朗/以下、日立ソリューションズ)は、AIを活用したドローンによるインフラ点検を拡充し、日立ドローンプラットフォームのサービスメニュー*1を強化したうえで、10月2日より提供開始します。また、日立グループのドローン関連ソリューションを結集し、サービスメニューとして体系化することで、お客さまにとって最適なソリューションをワンストップで提供します。
近年、ドローンの社会実装が進んできており、さまざまな分野でドローンを活用した業務効率の向上などが期待されています。
日立グループは、2015年よりドローンサービスの検討組織を立ち上げ、幅広い業種のお客さまとの豊富な実証実験を通じて、ドローンの社会実装に必要な要素技術、サービス、運用方法などの研究開発を進めています。
このたび、これらの取り組みにより得た知見を取り入れたAIを活用し、日立ドローンプラットフォームのサービスメニューを強化しました。従来より、AIを活用したドローンによるインフラ点検は、一部の分野のお客さま向けには提供していましたが、本サービスの提供分野を新たに拡充します(表の『太字』参照)。具体的には、AIを活用することで、過去の障害事例データベースから劣化している可能性の高い箇所を推定したり、劣化と汚れなどの違いを自動的に識別することができ、より精度の高いインフラ点検を実現します。
また、従来は顧客毎に個別にカスタマイズしていた日立グループのドローン関連ソリューションを、業務・分野に合わせてサービスメニューとして体系化することで、お客さまの課題解決に繋がる最適なソリューションをワンストップで提供していきます。
ドローンの活用には、用途に応じた機体や撮影機器の選定、安全・安心な自律飛行を支援する運用・保守などが必要です。また、ドローンを活用して業務を効率化するには、単なるプロダクトとしてのドローン提供だけではなく、お客さまにとって最適なソリューションを提供することが求められます。
日立は、AIを活用したサービスメニュー強化と、体系化した日立ドローンプラットフォームによるワンストップソリューションにより、お客さまの課題解決を一層支援するとともに、Society5.0*2実現に貢献していきます。
日立ドローンプラットフォームのサービスメニュー、および詳細は以下の通りです。
図:日立ドローンプラットフォーム サービスメニュー
表:日立ドローンプラットフォーム サービスメニューの詳細(『太字』:今回拡充したサービス)
業務・分野 | サービス名 | 概要 | |
---|---|---|---|
点検 | エネルギー | 電力設備点検 | 送配電設備、発電設備(建屋外観、内部)などの点検支援 |
『その他設備点検』 | 石油タンク、ガスタンクなどの点検支援 | ||
通信 | 『基地局設備点検』 | 通信鉄塔、無線通信機器などの点検支援 | |
『その他設備点検』 | 通信線などの点検支援 | ||
交通 | 『鉄道設備点検』 | 架線、信号設備などの点検支援 | |
船舶点検 | 大型船舶の貨物倉、内部設備などの点検支援 | ||
建物 | 巨大構造物点検 | 長大な橋梁やプラントの煙突などの巨大構造物の点検支援 | |
太陽光パネル点検 | 太陽光パネルなどの点検支援 | ||
測量 ・ 撮影 |
建設・ 土木 |
土量・資材体積測定 | 建設現場や原料ヤードなどの土量・資材の体積量測定 |
その他測定 | 陥没箇所などの復旧に必要となる土量・資材の測定 | ||
防災・ 防犯 |
広域状況モニタリング | 災害発生時の広域状況の把握、関係各所でのモニタリング | |
ドローン検知 | レーダ、カメラなどを活用し、重要施設へ接近するドローンの検知 | ||
農業・ 林業 |
圃場・土壌モニタリング | 圃場図や生産管理などの営農作業に係るデータの管理 | |
森林モニタリング | 樹木育成マップによる施業状況の確認や材木蓄積量の推定 | ||
保険・ 事故 |
災害損害調査 | 災害発生時における損害調査向けの空撮 | |
事故損害調査 | 事故発生時における損害調査向けの空撮 | ||
輸配送 | 運輸・ 物流 |
個宅配送 | 山間部や離島などにおける物資をはじめとする個宅配送支援 |
拠点間輸送 | 集配拠点や倉庫などの拠点間における物資輸送支援 | ||
共通 | コンサルティング | さまざまなソリューションを組み合わせた最適なサービスの提案 | |
運航管理システム*3 | 空域管理・飛行計画・動態管理・電波管理を行なうシステム | ||
『画像解析』 | 撮影画像の3Dモデル化、鮮明化や、錆び検出などの画像解析 | ||
リアルタイム映像処理 | 複数機体からの撮影映像のリアルタイムMAP化などの映像処理 | ||
SIサービス | お客さま業務の分析に基づく最適なドローン利活用サービスの提供 | ||
『共通サービス基盤』*4 | 撮影画像、映像、3Dデータなどの処理、保管などの共通サービス | ||
ドローン運用・保守 | 全国約300のサービス拠点を活かしたドローン運用・保守 |
一部のサービスに関しては開発中のものも含みます。また、お客さまの活用用途に応じてカスタマイズを行う場合があります。
日立は、用途に応じた最適な機体の選定から、ドローンで取得したデータの活用支援を含むコンサルティング、安全・安心な自律飛行を支援する運用・保守まで、さまざまなサービスメニューを組み合わせ、以下のようなソリューションをワンストップで提供します。
①業務に応じた機体の選定やドローンで取得したデータの活用に関するコンサルティング
業務用ドローンの用途は、空撮によるデータ取得や物資搬送などに大別されますが、それぞれの目的に沿った最新機体の選定には専門知識が必要です。日立は、お客さまの用途に応じて最適な機体を選定するとともに、AIを活用した点検・検査、測量・撮影や輸配送などのサービス支援や、データ管理などを支援するドローン運用統合管理サービス(日立システムズ)、取得したデータの見える化などを行う空間情報ソリューション(日立ソリューションズ)を組み合わせ、お客さまの業務効率化を支援します。
②安全・安心な自律飛行を支援する運用・保守
人によるリモート操作ではなく、目視外での自律飛行によりドローンが各種役割を果たすことによって、業務効率化が実現できます。そのために安全・安心な自律飛行を支援する運航管理システムや保守サービスを提供します。
なお、2018年8月、日立は福島県が整備する「福島ロボットテストフィールド」*5の運航管理システムの開発を受注しました。本システムは国内の大規模実証実験施設において無人機の運航管理機能を有する唯一のシステムであり、福島県とともにさらなる目視外飛行の高度化をめざします。今後も開発を進め、日立ドローンプラットフォームのサービス強化を図ります。
また、日立は、法制度などの必要な環境整備や国際標準化活動にも貢献していきます。具体的には、日本無人機運行管理コンソーシアム(JUTM)*6を通じた政策提言、東京大学スカイフロンティア社会連携講座*7での次世代無人航空機に関する研究、ISO*8を中心とした国際標準化活動などにも、関連して取り組んでいきます。
日立は、2018年10月18日(木)〜19日(金)に、東京国際フォーラムで開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2018 TOKYO」「URBAN」カテゴリーにおいて、本「日立ドローンプラットフォーム」を紹介します。
以上