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2017年10月31日
株式会社日立パワーソリューションズ
スイス・カサンテック社と協業し、故障予測アルゴリズムを活用した余寿命推定サービスを実現
株式会社日立パワーソリューションズ(取締役社長:石井義人/以下、日立パワーソリューションズ)は、設備の保全管理・安定稼働で生産効率向上を支援する予兆診断ソリューションに、余寿命推定サービスを実現した予兆診断システム「HiPAMPS-PRO」を新たに追加し、2017年12月1日から日本を含めたグローバル市場で提供開始します。本システムは、IoTプラットフォーム「Lumada」の予兆診断ソリューションに用いられるソリューションコアであり、2013年6月から業界に先駆けて提供している「HiPAMPS」、エッジコンピューティング環境下での使用を可能にした「HiPAMPS-Edge」に続く、新たなラインアップになります。本システムは、スイス連邦・チューリヒに本社を置くソフトウェア会社であるCassantec AG.(以下、カサンテック社)と協業契約を締結し、カサンテック社が持つ故障予測アルゴリズムを活用することで、故障が発生するリスクの数値化や予測結果の信頼性の見える化などにより、故障までの時間推定を可能とし、従来のシステムに比べ故障予測精度を格段に高めた予兆診断ソリューションを提供します。
近年、設備保全業務では、定期的なメンテナンスを主流とするものから設備の状態変化を事前に検知して故障を回避するとともに、機器の稼働率の向上や保守費用の低減を実現する取り組みが広がっています。それに伴って、柔軟な設備保守計画の立案のために、精度の高い設備の余寿命推定へのニーズが高まっています。
こうした中、日立パワーソリューションズは、2013年6月からさまざまな産業用設備における保守サービスのノウハウと、IT分野で蓄積してきたデータマイニング技術*1を融合させた、機械設備の想定外停止の回避を支援する予兆診断システム「HiPAMPS」の販売を開始しました。また、2016年10月に提供を開始したエッジコンピューティング環境での予兆診断を可能にする「HiPAMPS-Edge」により、機械設備の設置現場のゲートウェイでの簡易予兆診断サービスの提供を開始し、さらに2017年4月に「故障原因推定サービス」と「故障予測サービス」を加えるなど、適切なタイミングでの点検による保守コストの削減と、設備破損や長期停止といった重大事故の回避により、お客さまの設備の安定稼働と生産効率の向上を実現する予兆診断ソリューションの充実を図ってきました。
今回提供を開始する「HiPAMPS-PRO」は、統計学や機械学習などを駆使したカサンテック社独自のアルゴリズムを活用することで、過去のセンサーデータ、機械設備の情報や故障履歴情報などを解析し、将来の故障時期リスクを数値化できる余寿命推定サービスの提供を実現しました。本システムにより、予兆診断ソリューションには、従来の多項式近似による故障時期推定予測に加え、現時点での故障予兆を捉え、故障はいつごろ発生するかといったリスクの精度に対する把握がこれまで以上に可能となり、お客さま設備の稼働率向上に加え、保守計画や管理コストのさらなる低減が可能になります。
なお、本システムは、11月1日から2日に東京国際フォーラムで行われるHitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYOのエネルギーコーナーに出展します。
HiPAMPSとHiPAMPS-PROのシステム概要図
カサンテック社は、独自の故障予測アルゴリズムを活用して、故障が発生するリスクの数値化や予測結果の信頼性の見える化などを実現する余寿命推定機能を有するソフトウェアを提供するプロバイダーで、高いスキルと経験豊富な技術者を有しています。2007年にスイス連邦・チューリヒで設立、現在アメリカ合衆国のオハイオ州クリーブランドとドイツ連邦共和国・ベルリンに支店を有しています。また、スイス政府のCTIプログラムによって、スタンフォード大学やアーヘン工科大学、スイス連邦工科大学など有力な国際研究機関と協力しています。
株式会社 日立パワーソリューションズ
情報・制御システム本部 予兆診断ビジネス推進センタ [担当:塩原]
〒312-0034 茨城県ひたちなか市堀口832番地2号 日立システムプラザ勝田
TEL : 029-271-2268 (代表)
以上