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2016年5月10日
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、本日、グローバルで横断的にInternet of Things(IoT)関連事業を推進する「Hitachi Insight Group」(日立インサイトグループ)の活動を開始しました。Hitachi Insight Groupは米国カリフォルニア州サンタクララに本拠地を置き、日立、米国日立データシステムズ社、米国日立コンサルティング社などから構成され、グローバルでIoT関連事業の拡大を図ります。日立は、これまで33種のIoT関連事業におけるソリューション・サービスを提供しており、2015年度のIoT関連事業の規模は約6,000億円です。日立は、グローバルにみても業界で最も幅広いIoT関連事業におけるソリューション・サービスを提供する企業のひとつであり、今後もHitachi Insight Groupを中心に、2020年には1.46兆ドルになると見込まれる成長市場*1をリードし、マーケットシェアを高めていきます。
近年、インターネットの活用により、あらゆるモノや人がつながると同時に、ビッグデータの分析・解析を通じて得られる知見により、ビジネスや人々の暮らしそのものを大きく変えようとする「IoT」や「デジタライゼーション」といった潮流が加速しています。日立は、これまで、設備や機器をつなぎ、センサーの活用による予兆保守や製造プロセスの最適化をサポートするなど、産業分野におけるIoT活用をリードしてきました。Hitachi Insight Groupは、創業以来106年にわたり日立が継承してきた広範で熟達したOperational Technology(OT)*2と、先進的なInformation Technology(IT)を融合した、IoTを活用したデジタルソリューションを提供します。
「企業や産業、公共市場はデジタルトランスフォーメーションによって大きな利益を得ようとしており、IoTは大きなチャンスとなっています。このデジタル化のマーケットはまだ始まったばかりであるにも関わらず、すでに伝統的なものづくりのビジネスモデルを破壊しつつあり、ソリューションやあらゆることをサービスで提供するアプローチ(everything-as-a-service)への需要を駆り立てています。多くの企業は、IoTのソリューションやサービスの提供に必要となる幅広い専門性とリソースを持ちあわせておらず、価値を提供できていません。このマーケットにおける競争環境は一層厳しくなると想定されますが、日立はHitachi Insight Groupの取り組みにより、IoT市場におけるポジションを確立していくことでしょう。」
日立のIoT事業分野は、パブリックセーフティ、スマートシティ、再生可能エネルギー、交通システム、スマート農業、製造プラント、水処理、都市開発、マイニングなど多岐に渡ります。これらのデジタルソリューションでは、コネクティッド・インテリジェンスを提供することで、ビジネスにおいてより良い意思決定をサポートするための知見やノウハウを導き出し、生産性や安全性の向上、ビジネスプロセスの合理化、運用コスト削減および環境性能の向上、そして生活の質の向上といった具体的な成果をもたらします。日立は、IoT関連事業におけるソリューション・サービスの拡大に向け、このたびIoTプラットフォーム「Lumada」を開発しました。Lumadaは、オープンかつ汎用性の高いソフトウェアアーキテクチャーで構成されており、IoT関連事業におけるソリューション・サービスの構築を加速すると同時に、お客様に応じたカスタマイズが可能であり、お客様やパートナーを柔軟にサポートすることができます。Lumadaの詳細については、本日同時発表したニュースリリース「日立がIoTプラットフォーム「Lumada」の提供を開始」をご参照ください。
Hitachi Insight Groupは、Lumadaを活用したグローバルなデジタルソリューションビジネスの展開とビジネスエコシステムの拡大を担い、日立、米国日立データシステムズ社、米国日立コンサルティング社などの日立グループの関連企業、部門で構成されています。Hitachi Insight Group含めIoT関連事業に約16,000名が従事しています。
本グループの代表は、日立の執行役専務であり、サービス&プラットフォームビジネスユニットCEO小島啓二が務めます。スマートシティ、スマートエナジー、スマートヘルスケア、スマートインダストリーの4つの注力分野における日立のIoT関連ソリューション・サービスの市場開拓と研究開発、ソリューション・サービスの提供を担います。
「日立は、Hitachi Insight Groupを中心にIoTプラットフォームLumadaを活用し、お客様とパートナーに、迅速に実用的なデジタルソリューションを開発、提供していきます。この精鋭チームと共に、デジタルソリューションとサービスの開発・提供を通じて、日立のIoT関連事業をグローバルに加速していきます。」
Hitachi Insight Groupの経営幹部として、米国日立データシステムズ社シニアヴァイスプレジデントのKevin Eggleston(ケビン・エグルストン)と、米国日立コンサルティング社ヴァイスプレジデントのPatrik Sjöstedt(パトリック・シェステット)が、それぞれ米国、EMEA(Europe, the Middle East and Africa)の地域責任者を務めます。Hitachi Insight Groupは、日立の米州総代表Jack Domme(ジャック・ドメ)、欧州総代表Klaus Dieter Rennert(クラウス・ディーター・レナート)、アジア・パシフィック総代表 飯野一郎、中国総代表 小久保憲一ら地域総代表とも連携し、各地域での事業拡大を加速していきます。また、Hitachi Insight Groupは、2016年後半にAPACでの事業体制を確立する予定です。
「IoTは重大な変化をもたらしており、社会・産業・ビジネスの利権がかつてないほど、相互に交差、連携しようとしています。われわれの汎用性の高いソリューションは、すでに世界中のビジネス・都市・自治体、そして製造業において役立っています。Hitachi Insight GroupがIoT事業を次の重要なフェーズに進化させることで、日立の社会イノベーション事業の成長を牽引していきます。」
また、日立はデータサイエンティストやソリューション設計者、そして研究者などで構成される社会イノベーション協創センタを東京、北米、中国、欧州に設立し、お客様と課題を共有し、共にソリューションをつくり上げる「協創」活動を行う体制を構築しています。Hitachi Insight Groupは、これらの拠点とも密接に連携し、マーケットインの視点から、エネルギーや天然資源、交通、情報・通信、ヘルスケアといった分野で課題解決に貢献していきます。
Hitachi Insight Groupの活動については、本日5月10日、米国カリフォルニア州のサンタクララコンベンションセンターで開催される「Internet of Things World」において、米州総代表 Jack Dommeがキーノートスピーチを行います。Hitachi Insight Groupは、5月11日より、「Internet of Things World」ブース番号310にて、6つのIoTソリューションとLumadaの展示を行います。
「デジタライゼーションは、ビジネスや社会における全ての側面で変革を起こしており、企業とお客様の関係、政府や地方自治体と市民の関係をその根本から変えようとしています。一方で今日のIoTを取り巻く環境では様々な情報が溢れており、リアルな世界での価値や最善な投資リターンをもたらす費用対効果を理解することは難しいかもしれません。日立はこのパラダイムを変えようとしています。日立は、幅広く深い知識と経験、独創性をもってお客様がIoTから価値を引き出す手助けをし、実効的なデジタルトランスフォーメーションをサポートしていきます。」
Hitachi Insight Groupは、日立の主要なアライアンスエコシステムを通して、SAPやPTC、AT&T、Eurotech S.p.A.、Intel、Microsoftなどの市場を先導するイノベーターとともに、お互いのお客様に向けてIoT活用による最適化やデジタルソリューションを協創する取り組みを行っています。
「日立とIoTソリューションを構築し、産業の壁を越えて組織を変革させていくことを嬉しく思います。SAPが提供する、バリューチェーンの全方向に企業同士をリアルタイムで繋ぐソリューション能力と、信頼性の高い日立の技術、そして両社のもつ産業と市場における幅広い知識を組み合わせ、私たちはデジタル化と知見の融合を図りながら、お客様に価値を提供していきます。」
「日立とは2003年から戦略パートナーの関係を築いてきましたが、今回、そのアライアンスをHitachi Insight GroupのIoTパートナーエコシステムまで拡張することを喜ばしく思います。包括的なデジタルソリューションやサービスを求める両社のお客様に対し、Hitachi Insight Groupとともにソリューションを開発・提供することを楽しみにしています。この協力により、私たちは製造業向けのサービスや保守ソリューションを拡張し、予兆保守のサポートやお客様の運用効率の向上に貢献できることを期待しています。」
「Eurotechは何年にもわたり、IoTプロジェクトにおけるOTの要素に取り組むため、日立が構築してきたエコシステムにおいて大きな役割を果たしてきました。その背景から、われわれはHitachi Insight GroupによってIoT関連事業の能力と強みがさらに具体化されることを楽しみにしています。日立と我々が協力することにより、公共セクターや交通、製造業といった要求の高い市場において、それぞれのお客様に効果的なIoTソリューションを提供できるようになるでしょう。」
本リリースは、米国にて5月10日に配信された英文リリースの抄訳です。
株式会社日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット 戦略企画本部 [担当:大橋]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号(日立大森第二別館)
電話 : 03-5471-4733(直通)
以上