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2016年2月3日
サービスとプロダクトの両輪でイノベーションを提供
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原敏昭/以下、日立)は、4月1日付で、お客様との「協創」を加速するフロント機能を強化した事業体制を構築するため、現在の製品別カンパニー制*1を改め、お客様のそばでイノベーションをサービスとして提供するサービス主体の事業群と、製品、部品、材料などを提供するプロダクト主体の事業群で構成される新しい事業体制*2へ移行します。
サービス主体の事業群では、①電力・エネルギー、②産業・水、③アーバン、④金融・公共・ヘルスケアの4つのマーケットに、営業やエンジニアリング、コンサルティングなどのフロント機能を強化した12のフロントビジネスユニット(以下、BU)を設立し、お客様のそばでイノベーションを創り出す体制を構築します。また、AI(Artificial Intelligence)やアナリティクス、制御技術など、高度なサービスを提供するために必要不可欠なテクノロジーを集約、統合したサービス&プラットフォームBUを設立し、フロントBUやパートナーに、オープンな共通プラットフォームを提供していきます。
プロダクト主体の事業群は、グローバル競争力のある強い製品や部品、材料などをお客様やフロントBUに提供していきます。
日立はフロント機能を強化したマーケット別の事業体制で、お客様との「協創」を加速させ、サービスとプロダクトの両輪で価値あるイノベーションを創り出します。
日立は2009年10月よりカンパニー制を導入し、各事業部門を上場グループ会社同様に一つの法人とみなし、責任と権限、自律性をもった経営を徹底してきました。カンパニー制による迅速な意思決定により、リーマンショック後の経営危機を乗り切り、業績を回復、社会イノベーション事業を拡大させるという一定の成果を上げました。現在のIoT(Internet of Things)、AIなどのデジタル化の流れは、ビジネスのあり方や産業構造そのものを変えるような変化を生み出す一方で、環境問題や都市化、高齢化など、世界が直面する課題は、産業や国境・地域を越えて複合化、複雑化しています。日立は、このような社会の変化や課題に対し、長年培ってきたインフラ技術と高度なITを組み合わせた社会イノベーション事業で応えてきました。その強みを生かすことをめざし、このたび、新たな事業体制へ移行します。
業種・地域毎にお客様とともにイノベーションをサービスとして創り上げるフロント機能を強化した事業体制を確立するために、4つのマーケットに12のフロントBUを設立します。
分野 | フロントビジネスユニット(BU) |
---|---|
①電力・エネルギー | 原子力、電力、エネルギーソリューション |
②産業・水 | 産業・流通、水 |
③アーバン | ビルシステム、鉄道、アーバンソリューション、ディフェンス |
④金融・公共・ヘルスケア | 金融、公共、ヘルスケア |
なお、米州、中国、アジア・パシフィック、欧州・ロシア・中東等(EMEA・CIS*3)の4地域においても、自律分散型グローバル経営体制のもと、地域総代表がリーダーシップをとり、フロント機能を強化し、社会イノベーション事業を展開していきます。
社内各部門に分散していたAI、アナリティクス、セキュリティ、ロボティクス、制御技術をはじめとした高度なサービスを提供するために必要不可欠なテクノロジーを、サービス&プラットフォームBUに統合、集約し、フロントBUやパートナーに、オープンな共通プラットフォームを迅速かつ効率的に提供していきます。これにより、フロントBUがお客様に提供するサービスの価値を高め、社会イノベーション事業の拡大を後押ししていきます。
日立グループ各社やインダストリアルプロダクツBUは、イノベーションを実現するグローバル競争力のある製品、部品、材料の選択と集中を徹底し、お客様に提供していきます。また、日立の社会イノベーション事業の成長を加速させるプロダクトをフロントBUに提供し、日立グループとしてのシナジーを追求していきます。
BUは社長直轄の組織となり、各ビジネスユニットのCEOは、投資権限、収益責任を持ちます。お客様に最適なサービスやプロダクトを提供するために、他のBUと連携をとりながら、日立グループ全体のリソースを総合的、有機的に生かし、迅速かつフレキシブルに、イノベーションを創り出します。
日立は、サステナブルに価値創造を実現するビジネスモデルを確立し、今後も社会イノベーション事業を通じて、社会やお客様の課題を解決するとともに、人々のQuality of Life向上に貢献していきます。
[「BU」:ビジネスユニットの略]
以上