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2015年7月27日
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)の英国における鉄道システム事業会社である日立レールヨーロッパ社(取締役会長兼CEO:Alistair Dormer)は、英国の鉄道インフラを管理するNetwork Rail Infrastructure社(以下、ネットワーク・レール社)からThameslink(テムズリンク)線向け運行管理システムを受注しました。
英国では、2010年から英国全土の在来線を対象とした大規模な運行管理システム更新プロジェクトが検討されており、日立は2012年に運行管理システムのプロトタイプを受注していました。今回は、ロンドンを南北に縦断する重要な通勤幹線であるThameslink線を対象とした運行管理システムを受注したもので、日立が英国で運行管理システムを受注するのは今回が初めてになります。
今回、日立が運行管理システムを納入するThameslink線は、ベッドフォード駅からブライトン駅を結ぶ全長160kmの路線で、約190の駅をもつロンドン中心部に広がる路線です。本システムは、まず、ロンドン中心部のブラックフライアーズ駅からセントパンクラス駅の間とその南北約20分のエリアに導入される計画であり、2017年より一部区間で、2018年に全面的に本システムが運用開始される予定です。また、今回導入する運行管理システムはThameslink線以外にもSouth East線やLondon North Eastern線向けにオプションとして納入される可能性があります。
日立の運行管理システムは、鉄道の通常運行においては、乗客の需要に応じた柔軟で安定した運行管理を実現し、遅延などにより鉄道運行管理に混乱が発生した場合でも、最適な運行スケジュールを再構築することで早急にダイヤを復旧させるなど、運行遅延・中断時の速やかな復旧を実現します。
これらのシステムは、日本において、運行スケジュールが過密な首都圏の通勤路線エリアや、新幹線などを中心に多くの路線を支える運行管理システムとして30年以上の実績があり、正確さと信頼性の高さが高く評価されています。
「今回の運行管理システムを導入することで、ロンドン中心部では、1時間に24本の列車を運行することが可能となります。利用者への情報提供の充実や、運行遅延からの早期回復の実現など、非常に高い信頼性で鉄道運行を実現することが可能になります。」
「今回の契約は、ジャベリンの愛称で知られる2009年のClass 395車両、2012年7月の都市間高速鉄道計画(IEP:Intercity Express Programme)向け車両、2015年3月のAbellioScotRail向け車両の受注に続く、英国市場における素晴らしい成果です。
日立は今後も英国における鉄道事業を強化し、日本において高い実績を誇る運行管理システムを導入することによって、ネットワーク・レール社とともに鉄道通勤における快適さの向上に取り組んでいきます。」
今後日立は、英国において、日本の運行管理システムで培った信頼性の高い運行管理を支える技術とノウハウを生かし、英国全土への運行管理システムの導入に向けて鉄道運行会社やネットワーク・レール社と緊密に連携していきます。英国鉄道の円滑な鉄道運行の実現を通じ、今後も英国鉄道の発展に貢献していきます。
以上