このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2015年2月24日
クラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud」のオプションサービスとして提供し、
現場作業の効率・安全性向上と遠隔地からの作業指示効率化を支援
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、着脱式カメラ付のヘッドマウントディスプレイとAR(Augmented Reality:拡張現実)技術を用いたハンズフリー型の現場保守・点検作業支援システムを開発しました。本システムは、日立が2014年2月から販売しているクラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud(ドクタークラウド)」のオプションサービスとして、国内外の工場・プラントや水処理施設などの社会インフラ事業者向けに2015年7月から販売を開始する予定です。
このシステムを導入することで、現場の撮影や作業ナビゲーションの確認をハンズフリーで行えるとともに、着脱式カメラを活用して見えにくい箇所も確認・撮影できることから、保守・点検作業の効率・安全性向上と遠隔地からの作業指示の効率化を支援します。
なお、本システムは、2015年2月25日(水)〜27日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第5回[国際]スマートグリッドEXPO」の日立グループブースにおいて展示・紹介します。
工場・プラントや水処理施設などの社会インフラは、機械・設備の納入後、予防保全による異常発生そのものの抑制や、異常の早期検出が求められています。日立は、ITを活用して機械の稼動状況を常時、遠隔で把握できるサービス「Doctor Cloud」を開発し、2011年からは、顧客に納めたクレーンや空気圧縮機などの自社製品向けに導入、2014年2月には外販を開始しました。
加えて、保守・点検、異常発生時などの際には、人手による作業も不可欠であり、現場作業においても、ITを活用した安全性や効率性のさらなる向上が求められています。日立は、このような現場作業のニーズにも対応できるよう、従来の「Doctor Cloud」の機能拡充に向けた取り組みを行ってきました。2013年10月には、モバイル端末上で現実の画像・映像に情報を重ね合わせて表示するAR技術を用いて人手による保守・点検作業ナビゲーションの試験を行い、ヒューマンエラー抑制に取り組みました。さらに、2014年9月には、ヘッドマウントディスプレイとカメラを組み合わせたウエアラブル端末を用い、ハンズフリー化の試験運用を開始しました。
これらの取り組みをもとに、このたび、着脱式カメラとヘッドマウントディスプレイを一体化したウエアラブル端末を用いたハンズフリー型の現場作業支援システムを開発しました。
具体的には、現場作業者が機器・設備に貼付したマーカーをカメラで読み込むと、AR技術による作業ナビゲーションがヘッドマウントディスプレイ上に表示されます。作業スタッフは、目線を変えずに必要な情報を確認できるとともに、両手を使って作業を行えるので、現場作業の効率・安全性を向上します。これらの作業内容は、「Doctor Cloud」に組み込まれた設備管理ソフトと連動して記録・管理できます。
カメラは着脱式で、小型、かつ無線通信機能を有しているため、これまでは死角となりやすかった機器や配管の裏側・隙間などの撮影を行いやすくなり、点検作業の効率が向上します。また、高輝度のディスプレイを搭載しているため、屋外・屋内にかかわらず高い視認性を確保しています。さらに、ヘルメットには約2〜8時間の連続動作に対応するバッテリーを装着しており、長時間の連続作業にも対応できます。
数多くの拠点や広大な敷地を持つ場合には、現場作業者が本システムを活用することで、監督者が遠隔地に居る場合でも、より的確な指示を行うことができます。特に、これまで有識者や熟練技術者を現場に派遣せざるを得なかった特殊な作業でも、遠隔地からの作業指示で対応することが可能となります。
日立は、スマート情報分野における製品・サービス群をIntelligent Operations(インテリジェント オペレーションズ)として体系化しています。「Doctor Cloud」もそのひとつとして、グローバルに事業を拡大していきます。
株式会社日立製作所 インフラシステム社 サービス事業推進室 [担当:羽富、森本]
〒170-8466 東京都豊島区東池袋四丁目5番2号
電話:03-5928-8046 (直通)
以上