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企業情報ニュースリリース

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2014年11月5日
Bispebjerg and Frederiksberg
University Hospital
株式会社日立製作所

デンマーク ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院と日立が、ITを活用した
病院経営効率向上のためのソリューション共同開発に向けた検討開始に合意

  デンマーク王国(以下、デンマーク)コペンハーゲン市のビスペビャー・フレデリクスベー大学病院(Bispebjerg and Frederiksberg University Hospital、代表者:クラウス・ブリル・ハルクビスト)と株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、ITを活用した病院経営効率向上のためのソリューションの共同開発に向けた検討を行うことで合意しました。

  デンマークはカーボンニュートラル国家の実現をめざし、「環境・エネルギー」「トランスポート」などの分野で、高い目標を掲げた取り組みを進めているほか、「ヘルスケア」分野では、2013年からデンマーク全土16箇所に最先端医療施設「スーパーホスピタル」を設置する「スーパーホスピタル構想*1」を推進しています。ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院は、「スーパーホスピタル構想」の下、2025年までにコペンハーゲン市最大のスーパーホスピタルとなる予定であり、医療費の低減や医療サービスレベルの向上の取り組みが進められています。

*1
スーパーホスピタル構想: デンマーク政府が推進している国家プロジェクト。高度医療サービスのさらなる効率化と質の向上、アクセス確保を目的とし、全国16箇所の大規模な病院に機能を集約し、広域的に活用する体制を構築する構想。

  一方、日立は、2013年4月に、研究所と事業部が一体となりビッグデータ利活用分野の事業拡大を牽引する日立イノベイティブ アナリティクス グローバルセンタを設立し、同年10月には、英国・マンチェスター地域 国民保健サービス(National Health Service England (Greater Manchester))と共同でITを活用したヘルスケアサービス向上のための概念実証(Proof of Concept (PoC))プロジェクトを行うなど、ヘルスケア分野を含むビッグデータ利活用の取り組みを加速しています。さらに、2014年4月に医療機器メーカーである株式会社日立メディコを完全子会社化し、ヘルスケアグループを新設するなど、陽子線がん治療(PBT*2)システム、診断用超音波装置やMRI、ヘルスケアIT等ヘルスケア分野における事業体制の強化を進めています。

*2
PBT : Proton Beam Therapy の略。

  このような背景のもと、今回、ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院と日立は、ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院が有する医療関連データ等の豊富なデータや病院経営・運用に関する実績と日立が有するヘルスケア分野における医療設備・機器提供やビッグデータ分野におけるIT活用等の経験・ノウハウを融合します。両者は、2015年3月までに、外来患者受付可能数の増加、ベッド数の削減等の病院が掲げる具体的な目標達成をめざした病院経営の効率化に向けて、「設備データと人間行動データを連携した次世代病院運営」等をテーマに新たなソリューションの共同開発に向けた検討を行います。

  なお、日立は、本日開設した「デンマーク ビッグデータラボ」において、今回のビスペビャー・フレデリクスベー大学病院との合意に基づく取り組みをはじめとするデンマークにおけるビッグデータ利活用の取り組みを推進していきます。

  今回の合意に関する関係機関からのコメントは以下の通りです。

デンマーク外務省 貿易開発協力担当: モーゲン・イェンセン大臣

  日立は世界の中でも最もイノベイティブな会社の一つです。私は、今回のコペンハーゲン市におけるビッグデータラボの設立およびビスペビャー・フレデリクスベー大学病院とのデータを活用したヘルスケアソリューションの共同開発における協業の合意について大変嬉しく思っています。この取り組みは、デンマークにおけるヘルスケアITとスマートシティ分野の大きな進歩のひとつであり、産官連携が将来の課題に向けてイノベイティブなソリューションを実現する好事例となることを期待しています。

コペンハーゲン市: フランク・イェンセン市長

  コペンハーゲンは、市民にとって持続可能で先端技術を活用したソリューションを作り出す取り組みを進めています。今後数年で、我々は、CO2を削減するインテリジェントな信号機など新たな交通ソリューションの開発を行っていきます。また、現在、多くの患者が在宅で受けられるような遠隔医療の新しいソリューションを構築しています。これらのようにイノベイティブでエコフレンドリーなソリューションは、コペンハーゲンに新たな雇用を創出するとともに、コペンハーゲン市民の生活の質を高めてくれると確信しています。

ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院: クラウス・ブリル・ハルクビスト上級副社長

   日立グループと本合意を結べたことはとても喜ばしいことです。我々の豊富なデータや設備、スタッフ等の資源を適切な技術と効率的に組み合わせることにより、市民へのサービスを一層向上させることができます。ひとつの事例として、ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院では、冷凍室や医療キャビネット等、800以上の温度管理設備にセンサーを取り付けていますが、日立がこれらのセンサーから収集できる室温等のデータを使ってパターンを分析し、医療機器・設備の予兆保守等の分野で利活用できることを期待しています。

日立製作所 執行役副社長: 齊藤 裕(さいとう ゆたか)

   ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院が有する病院経営等における豊富な実績と、日立グループが有するノウハウ・技術を融合させ、コペンハーゲン市の医療レベルの向上に貢献できる機会を得たことは大変光栄です。今回取り組むテーマであるヘルスケア分野は社会イノベーション事業の中核分野のひとつでもあり、今回合意した協力関係は、日立グループにとっても非常に重要なものになると考えています。今回の共同開発がデンマークを始めとするグローバルなヘルスケアの発展に繋がるよう、日立グループの総力を結集して取り組んでまいります。

ビスペビャー・フレデリクスベー大学病院について

  ビスペビャー病院とフレデリクスベー大学病院が合併して設立された病院。フレデリクスビャー自治体とコペンハーゲン自治体の市民約42万人に対し医療サービスを提供する先端医療施設。

  • 所在地:デンマーク首都地域 コペンハーゲン市
  • 職員数:約4,000人

日立製作所 デンマークビッグデータラボについて

  デンマークビッグデータラボは、日立ヨーロッパ社の研究開発組織であるヨーロッパR&Dセンタの中に位置づけられ、デンマークで事業を展開する日立コンサルティング社とも連携していきます。また、デンマークの主要都市での産官学イニシアティブや現地機関とのユーザー参加型の協働実証への参加等を通じて、新たなサービス・コンセプトの構築やビジネスモデルの策定に取り組みます。具体的に取り組む分野としては、デンマーク政府が重要なテーマに挙げている「ヘルスケア」「環境・エネルギー」「トランスポート」から着手していきます。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社
経営戦略室 [担当:伊藤、竹中]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
TEL : 03-5471-2786 (ダイヤルイン)

以上

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