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2014年10月24日
高信頼なクラウド環境での基幹系システムにおけるデータ活用の高速化を実現
ハイエンドブレードサーバ「BS2500」
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、ビッグデータの高速処理や高信頼クラウドを支える基盤として、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のハイエンドブレードサーバ「BS2500」を新たに製品化し、10月27日から販売を開始します。
データのリアルタイム分析に適した高い処理性能を提供するとともに、「BS2500」に標準搭載する日立独自の仮想化技術の強化などを行い、高信頼なクラウド環境での基幹系システムにおけるデータ活用の高速化を実現します。
近年、ビジネスを取り巻く環境の急激な変化に伴い、商取引情報や経営情報、顧客情報など、基幹系システムで取り扱う重要なデータをリアルタイムに処理、分析し、新たな価値の創出や迅速な経営判断に結び付けていくことが重要になっています。一方で、企業活動のグローバル化が進む中で、これらのビッグデータを組織全体で利活用するための高信頼なクラウド環境のニーズが高まっています。その基盤となるプラットフォームには、高い処理能力や、24時間365日システムを停止することなく利用できる高信頼性や可用性、またデータ量や業務量、ビジネス規模などの変動に対応できる高い柔軟性が求められています。
このような背景のもと、日立は、2004年からブレードサーバ、ストレージ、ネットワークをシステム管理ソフトウェアで一体化し、システム全体の統合的な運用管理を実現する統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」を提供しています。高信頼なハードウェアや、日立独自のサーバ論理分割機構Virtage(バタージュ)による高信頼かつ柔軟な仮想化基盤、障害時のシステム自動切替などを実現することでメインフレームクラスの信頼性を備えており、金融機関や官公庁、電力、交通、通信事業者などの社会インフラを支える基幹系システムや高信頼なクラウドサービスの基盤として利用されています。
「BS2500」は、ビッグデータの高速処理や高信頼クラウドを支えるハイエンドブレードサーバで、「高性能サーバブレード」と「標準サーバブレード」の2種を用意しており、用途やシステム規模に応じて、最適なサーバブレードを選択して利用できます。
「高性能サーバブレード」では、インテル® Xeon® プロセッサーE7-8800 v2製品ファミリーなどを採用し、サーバブレードあたりの処理性能を従来製品比*1約2.3倍に向上しています。ブレード間SMP*2接続ボードを介して2台または4台のサーバブレードを接続することで高性能なSMPサーバとして利用でき、大規模なインメモリデータベース処理にて高い性能を実現します。また、PCIe*3スロット数の拡大などによりデータ入出力性能を向上するとともに、ホットプラグ*4に対応するスロット数も拡大したことで、システムの可用性を高めています。さらに、サーバ論理分割機構Virtageにおいて、インメモリデータベース処理を高速化する機能を追加しました。これらの強化により、基幹系システムのビッグデータ利活用を、信頼性の高いクラウド環境で高速に実現します。
あわせて、ミッドレンジブレードサーバ「BS500」で提供しているサーバブレード「BS520H」を強化し、新たに11月20日から販売開始します。インテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v3製品ファミリーの搭載により、従来プロセッサー比*5約1.4倍に処理性能を強化し、データ処理の高速化を実現します。
日立は今後も、ビッグデータ利活用や高信頼クラウドを支える基盤として「BladeSymphony」を強化し、多様なデータの活用を高速かつ高信頼に実現することで、新たな価値の創出や迅速な経営判断を支援していきます。
「高性能サーバブレード」では、インテル® Xeon® プロセッサーE7-8800 v2製品ファミリーなどを採用し、従来製品比*1約2.3倍に処理性能を向上しています。ブレード間SMP接続ボードを介して、2台または4台のサーバブレードを接続することで、従来製品比*1でそれぞれ1.5倍となる最大120コア、2倍となる最大6TBのメモリ容量を持つ高性能なSMPサーバとして利用することができ、大規模なインメモリデータベース処理に求められる高い性能要求に応えます。また、「標準サーバブレード」では、インテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v3製品ファミリーを採用し、従来プロセッサー比*6約1.4倍の高い処理性能を実現します。
これらにより、インメモリデータベースなどの高速化を実現し、基幹系システムで取り扱う業務データのリアルタイム分析による迅速な意思決定を支援します。
高さ12U*7のシャーシにPCIeスロットを28スロット搭載しています。4台のサーバブレードを接続したSMPサーバの場合、従来製品比*82倍となる最大16スロットを利用できます。また最新のデータ転送規格であるPCIe3.0を採用したことによりデータ入出力の帯域を大幅に強化し、大規模なデータ転送を伴うデータベース処理の高速化を実現します。さらに、ホットプラグに対応したPCIeスロット数を拡大し、サーバブレードあたり4スロット搭載したことにより、ストレージとネットワーク接続をそれぞれ二重化でき、可用性を向上します。
日立独自の高性能・高信頼な仮想化技術である日立サーバ論理分割機構Virtageを標準搭載しています。独立性の高いサーバ論理区画(LPAR)*9を最大60LPARまで構築でき、仮想化環境への高信頼なシステム集約を実現します。また新たに、Virtageの内部プログラミング処理をインメモリデータベース処理に最適化する機能強化を行いました。LPARを利用したインメモリデータベース処理を高速化する機能として、オプションにて提供します。
なお、インテル® Xeon®プロセッサーE5-2600 v3製品ファミリーには、インテルと日立の技術協業により開発された、仮想化に伴う処理負荷を低減するVMCS(Virtual Machine Control Structure)シャドーイング機能が実装されています。日立は、本機能をVirtageにて利用可能とする技術開発を2015年度中の機能提供をめざして進めており、VirtageによるLPAR上に複数の仮想化ソフトウェアを動作させた、マルチテナント*10のクラウド環境におけるさらなる処理性能の向上をめざします。
標準添付して提供するサーバ運用管理ソフトウェア「Hitachi Compute Systems Manager」において、サーバ論理分割機構Virtageや他の仮想化ソフトウェアを活用したマルチテナントのクラウド環境の管理機能を強化しました。管理者単位やユーザーグループ、リソースグループ*11単位で利用権限を定義できる管理機能を追加したことで、クラウド環境におけるセキュリティを強化するとともに、サーバリソースの利用効率を向上します。
最長10年間のハードウェア保守に対応する「BS2500 Eタイプ」*12を提供します。定期部品交換のためにシステムを停止する必要がなく、10年間のシステム稼働が可能であり、システムの長期安定稼働が求められる社会インフラ基盤における、システム投資を最適化します。
インテルは、インテル® Xeon® プロセッサーを搭載する日立製作所の「BladeSymphony」の新製品「BS2500」と「BS500」の発表を心より歓迎いたします。インテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v3製品ファミリーでは、ハードウェアで仮想化をアシストするインテル®バーチャライゼーション・テクノロジーを、日立との密接な技術協業により発展させ、仮想化のオーバーヘッドを低減するVMCS シャドーイング機能を実装しました。
本機能を活用し、日立のサーバ論理分割機構Virtage上で仮想化ソフトウェアが動作する高い信頼性と処理性能、柔軟性を兼ね備えたマルチテナント・クラウド基盤が実現されることを期待しています。今後も両社はビッグデータ処理をはじめとする次世代のデータセンター環境の進化を支援し顧客価値の最大化に貢献していきます。
製品 | 仕様概要 | 価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|---|
BS2500 |
【サーバシャーシ A1】
|
1,594,000円〜 | 10月31日 |
【高性能サーバブレード】
|
2,860,000円〜 | ||
【標準サーバブレード】*16
| 773,000円〜 | 12月12日 | |
BS500 |
【BS520Hサーバブレード】
| 505,000円〜 |
日立は、2014年10月30日(木)〜31日(金)に東京国際フォーラムで開催する「Hitachi Innovation Forum 2014 TOKYO」において、今回の新製品を含む「BladeSymphony」について紹介します。
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部
以上