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Hitachi

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2013年6月7日

大同メタル工業の国内全従業員が利用する仮想デスクトップ環境を、
日立のデータセンターに構築

あわせて、国内業務を支える情報システムのディザスタリカバリシステムを構築し、
さらなる事業継続性の向上を実現

  株式会社日立製作所(本社 : 東京都千代田区、執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、世界的な総合すべり軸受メーカーである大同メタル工業株式会社(本社 : 愛知県名古屋市、代表取締役会長兼最高経営責任者 : 判治 誠吾/以下、大同メタル工業)における国内従業員のPC環境を、日立のデータセンターに構築した仮想デスクトップ環境に移行します。
  初期フェーズとして、PC約600台分の仮想デスクトップ環境を稼働開始し、2013年度下期から国内全従業員を対象とした約1,200台分に拡張する予定です。
  本仮想デスクトップ環境の構築には、ヴイエムウェア株式会社(以下、ヴイエムウェア)の仮想デスクトップ製品群を活用しており、日立のデータセンターに設置されたサーバ上で、仮想的に作られたパソコン環境(デスクトップ環境)を、ネットワークを経由して、各事業所の端末から、あたかも机上の端末に搭載されているかのように必要なPCソフトウェアや業務アプリケーションを利用することができます。また、各従業員のPCに保存・管理されていた重要な業務データをデータセンターで集中管理することで、セキュリティ向上や事業継続性の向上、システム管理コストの削減を図ります。
  さらに、今回の仮想デスクトップ環境への移行とあわせて、大規模な災害時でもさらなる事業継続性を確保するために、国内業務を支えるすべての業務サーバ群を集約してサーバ仮想化基盤を構築し、遠隔の日立データセンター内にレプリケーションするディザスタリカバリシステム*1を実現し、2013年9月から、順次、各システムを移行します。

*1
ディザスタリカバリ : 自然災害などで被害を受けたシステムを復旧・修復するための備えとなる機器やシステム、体制。

  大同メタル工業は、エンジンなど各種機械の回転する軸(シャフト)を支える重要な部品であるすべり軸受を手がける世界的メーカーであり、自動車や建設機械、船舶エンジン向けなど多種多様な機械に適用する多品種の軸受を製造販売しています。中期経営計画では、「Together To The Top(ともにトップを目指そう)」をスローガンに掲げ、2012年度から2014年度までの第1ステージを世界トップシェア実現のための事業基盤構築期間と位置づけ、2015年度から2017年度までの第2ステージの最終年度では、すべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指して、グローバル全体での生産設備の増強をはじめ生産管理の強化等に取り組み、更なる経営基盤の強化を図ります。
  今回のシステム導入は、大同メタル工業の事業基盤強化に向けたこれらの取り組みの一環であり、グローバルでの事業の競争力強化に貢献するものです。

  今回導入したシステムの主な特長は、以下のとおりです。

1. セキュリティの向上
  大同メタル工業では、PC内の重要な業務データを社外へ持ち出させないセキュリティポリシーを徹底させるため、業務データをUSBメモリなどの外部媒体に保存する場合などには、ログの自動取得により情報の持ち出しを管理できるほか、データを保存したUSBメモリを自動的に読取専用にするなど、セキュリティを強化しました。
  また、複数のPCに個別に適用していたセキュリティパッチを、「VMware® Horizon View™」の機能を利用してセンターで一括して適用できるため、セキュリティ対策に関わる工数も削減します。さらに、PCなど端末側にはデータ保存できないため、モバイルPCなど外部持ち出しによる情報漏えいを抑制するほか、在宅勤務や出張先からの社内システム利用など、業務効率の向上を図ります。
2. 事業継続性の向上
  今回構築した仮想デスクトップ環境では、自宅や外出先でも仮想環境へアクセスし安全に社内システムを利用できるため、大規模な感染症の流行時や震災など自然災害による緊急時にも在宅勤務や別拠点での業務継続が可能となります。
  また、今後仮想デスクトップ環境への移行とあわせて、イントラネットのWebシステムやファイルサーバから主要な生産管理システムまで、国内業務を支えるすべての業務サーバ群を集約したサーバ仮想化基盤を、遠隔地にレプリケーションするディザスタリカバリシステムを実現し、さらなる事業継続性の向上を図ります。
3. クライアント管理のTCO削減
  従来、大同メタル工業のPC環境では、多品種の設計・製造を支える業務アプリケーションが複数稼働しており、業務アプリケーションごとのOSやPCソフトウェアなどのクライアント管理や、PCトラブルによるデータ消失などの復旧対応に、システム部門では多大な管理工数を要していました。今回、仮想デスクトップ環境の導入により、業務データをデータセンターで管理してバックアップすることで、業務データの消失を防止することができるほか、故障によりPCを復旧させる場合でも、OSの再インストールによる環境構築をすることなく、テンプレートとなる仮想デスクトップのデータコピーにより迅速に復旧することができます。

  なお、今回発表する大同メタル工業の仮想デスクトップ環境導入事例は、6月21日に、東京コンベンションホール(東京都中央区京橋)で開催する日立グループとヴイエムウェア共催の「仮想化導入事例活用セミナー」において、「東南海地震を想定した中部地方の製造業でのBCP導入事例」のテーマにて、大同メタル工業からご紹介いただきます。

今回稼働した仮想デスクトップシステムの概要図

[画像]今回稼働した仮想デスクトップシステムの概要図

今回稼働したシステムの構成について

(1) 仮想デスクトップ環境

  日立統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のブレードサーバ「BS500」 27台に、サーバ仮想化ソフト「VMware vSphere™」と仮想デスクトップ「VMware® Horizon View™」の環境を構築しています。「BS500」のN+1コールドスタンバイ機能により、障害時においてもパフォーマンスを維持しつつ耐障害性に優れた環境を構築しました。また、仮想デスクトップ環境のセキュリティに欠かせないアンチウイルスソフトには、ウイルススキャン時に仮想化基盤となるハイパーバイザに負荷がかからないオフロード型ウィルススキャンソフトである「Trend Micro Deep Security™」を採用し、仮想デスクトップ環境への負荷を抑えています。ストレージには「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」を採用し、ストレージの仮想化機能を活用することで、物理容量の削減と管理性を向上させつつ、仮想デスクトップのI/O性能を確保しました。これらのシステムを日立のデータセンターに設置し、「日立サポート360」の遠隔監視サービスを活用しています。

(2) ディザスタリカバリシステム

  日立アドバンストサーバ「HA8000/RS210」と「VMware vSphere™」の仮想化環境を活用し、複数の業務システムの集約に対応できる仕様で、日立のデータセンターと大同メタル工業内の2箇所にディザスタリカバリシステムを構築しました。ストレージには、「Hitachi Unified Storage150(HUS150)」を採用し、リモートコピー機能で遠隔地でのデータの二重化を実現しています。

関連情報

日立グループとヴイエムウェア共催「仮想化導入事例活用セミナー」について

商標注記

  • Trend Micro、Deep Securityおよびトレンドマイクロ株式会社のその他の製品名称は、トレンドマイクロ株式会社の商標又は登録商標です。
  • VMware、Horizon View、VMware vSphere、ESXiは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社ITプラットフォーム事業本部 プラットフォーム広報部

以上

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