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Hitachi

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2013年3月1日

小売業におけるビッグデータの利活用を加速する
「流通分析ソリューション」を提供開始

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、POSデータ*1の分析や会員情報を活用した顧客データ分析ほか、Twitterといったソーシャルネットワーク上の情報活用を実現し、販売戦略や商品企画などの立案を支援することで、小売業におけるビックデータの利活用を加速する、小売業向け「流通分析ソリューション」を開発し、6月1日から順次、提供を開始します。

*1
POS(Point Of Sales)データ:商品の販売・支払いが行われるその場において、システムにより収集される品名、数量、販売時刻などの販売データ

  近年、小売業界では、商品ライフサイクルの短命化、爆発的なヒット商品の立ち上がりなどの変化に短期間で対応する必要があり、策定した戦略の見える化、将来の需要予測精度の向上、さらには自社の売上情報に加えて、ソーシャルネットワークにおける情報からのヒット商品発掘といったニーズが拡大しています。また、POSから発生するビッグデータを保有し、活用を求められている現実の一方で、部署ごとに情報活用の目的が異なることから、PDCAサイクルに合わせた情報活用や顧客のニーズに合わせた商品開発、商品戦略、品揃え戦略が求められています。

  今回提供する「流通分析ソリューション」は、売上や在庫数だけでなく、時間や分類といったさまざまな切り口で、POSデータの分析を容易に実現する「商品分析システム」、RFM分析*2やデシル分析*3をはじめさまざまな分析手法によって会員情報を分析し、会員への必要なアプローチ施策の決定を支援する「顧客分析システム」、そしてTwitterなどのソーシャルネットワーク上で頻繁にツイート(つぶやき)されているキーワードなどの情報を活用して予測した、売れ筋商品の販売企画の立案などを支援する「ソーシャルメディア連携システム」をメニューとして用意しています。それらのメニューが稼働する各システムは、データの検索ならびに分析を高速に行う、高速データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」*4 (日立 アドバンスド データ バインダー プラットフォーム)や統合システム運用管理「JP1」と組み合わせて提供するため、システム導入が迅速にできます。また、データ項目や小売業における標準的な項目を予め想定しているため、既存システムとの連携も迅速かつ容易に実現します。
  また今回、日立のビッグデータ利活用の専門家「データ・アナリティクス・マイスター」が、データ分析や戦略策定などを支援するサービスもあわせて提供します。
  本ソリューションを活用することで、売れ筋商品や顧客の動向、世の中のトレンドなどを把握し、販売戦略や商品企画の立案をはじめ、予測した売れ筋商品の発注などにつなげられるほか、業務改善や新規ビジネスの仮説検証などの業務改善プロセスをつくることも可能となります。

*2
RFM(Recency, Frequency, Monetary)分析:誰が一番最近買い物に来た顧客か、頻繁に来店する顧客は誰か、一番お金を使ってくれる顧客は誰かという3つの側面から分析する手法
*3
デシル分析:全顧客を購入金額の高い順に10等分し、その売上構成比を分析する手法
*4
内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:国立大学法人東京大学 喜連川教授)の成果を利用

  日立は今後、「流通分析ソリューション」をさらに容易に導入可能とするために、各システムのハードウェアやミドルウェアなどをまとめて一体型として提供するアプライアンス製品を開発していくなど、小売業向けのビッグデータ活用を加速するソリューションの拡販をめざします。
  なお、本ソリューションは、2013年3月5日(火)〜8日(金)、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される第29回流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN2013」で紹介します。

「流通分析ソリューション」の特長

1. 小売業向けビッグデータ利活用を促進する「流通分析ソリューション」で提供する3メニュー

「商品分析システム」は、単に売上・荒利(粗利)といった実績を、表やグラフで見せるだけでなく、在庫や廃棄といったロス改善策や荒利(粗利)率向上策、優良顧客を意識した品揃え策など、実業務の改善につながる各施策の立案などを支援します。また、「顧客分析システム」は、購買商品情報から会員状況を把握するだけでなく、会員への必要なアプローチ施策の立案を支援します。そして「ソーシャルメディア連携システム」は、POSデータとソーシャルネットワーク上の情報と組み合わせて分析することで、商品の評判や市場・顧客の声を迅速に察知し、予測した売れ筋商品の販売企画の立案などを支援します。なお、複数のシステムを同時に使うことで、商品売上状況の詳細な要因分析や売数予測への活用など、新たな気付きにつながります。

2. 超高速データベースエンジンを活用した分析

今回の「流通分析ソリューション」のデータ処理基盤部分として、日立が内閣府の最先端研究開発支援プログラム*5において国立大学法人東京大学と共同で推進している超高速データベースエンジンの研究開発成果を製品化した「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」を適用しています。この超高速データベースエンジンは、自社従来製品比約100倍*6のデータ検索性能を有するなど、大量データを高速に検索可能としています。また、本プラットフォームの適用により、データマートの作成処理時間が削減できるため、例えば、POSデータの分析では、売上や在庫数だけでなく、時間や分類といった切り口の、さまざまな分析も可能です。

*5
世界のトップを目指した先端的研究を推進することで、産業、安全保障等の分野における我が国の中長期的な国際的競争力、底力の強化を図るとともに、研究開発成果の国民および社会への確かな還元を図ることを目的として創設された国の研究開発プログラムのひとつである内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:国立大学法人東京大学 喜連川教授)の成果を利用
*6
自社従来製品との比較で、解析系データベースに関する標準的なベンチマークを元に作成した、各種のデータ解析要求の実行性能を計測、 データ解析要求の種類によって高速化率には差が見られるが、データベースにおいて特定の条件を満たす一定量のデータを絞り込んで解析を行うデータ解析要求を対象とした結果

3. ビッグデータ利活用を支援する「データ・アナリティクス・マイスター」サービスとの連携

2012年4月にビッグデータ利活用に関する専門家「データ・アナリティクス・マイスター」を結集して設立した専任組織「スマート・ビジネス・イノベーション・ラボ」が中心となり、本ソリューションを活用した新たなビジネス価値を創出する取り組みを支援します。各分析システムを有効に活用し、業務の高度化を進めるために、「データ・アナリティクス・マイスター」と連携することで、顧客の業務課題を引き出し、解決に向けた支援をします。

「流通分析ソリューション」の概要図

[図]「流通分析ソリューション」の概要

「流通分析ソリューション」の価格ならびに提供開始時期

名称 内容 価格 提供
開始
時期
商品分析
システム
売上/客数・時間帯・棚割・
在庫などの分析
個別見積 2013年
6月1日
顧客分析
システム
会員登録・RFM・デシル・
エリア・欠品・年代性別などの分析
2013年
9月2日
ソーシャル
メディア
連携
システム
POSデータとTwitterなどのソーシャル
メディアデータの組み合わせ分析
データ・
アナリティクス・
マイスター
サービス
ビッグデータの利活用支援 提供中

販売目標

  • 今後3年間で30億円

関連情報

他社所有商標に関する表示

  • Twitterは、米国およびその他の国々におけるTwitter社の登録商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社
産業・流通システム営業統括本部
流通営業本部 第三営業部 [担当:木村]
〒140-8573 東京都品川区南大井六丁目26番2号 大森ベルポートB館

以上

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