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2011年5月19日
京都信用金庫
株式会社日立製作所

京都信用金庫の新営業店システムが全営業店で稼働

次世代店舗実現に向けた新営業店システムを、日立と共同開発

  京都信用金庫(本店 : 京都市下京区、理事長 : 増田 寿幸)の新営業店システムが、全営業店にて稼働します。本システムは、京都信用金庫と株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)が共同で、次世代店舗実現に向けた新営業店システムとして開発したものです。2010年4月から、京都信用金庫の営業店に順次導入されていましたが、このたび、86店舗全店での稼働となりました。

  新営業店システムの開発にあたっては、日立の超上流システム設計手法「Exアプローチ」*1を活用し、新システムの狙いや効果など現場における本質課題の理解と整理、あるべき姿の見える化を通じて、システム刷新を実現しました。これにより、京都信用金庫では営業店窓口での待ち時間の短縮化や、店頭における相談機能の向上など、お客さまサービス向上と業務効率向上が可能となります。

*1
Exアプローチ : Experience Oriented Approach 日立製作所の家電や鉄道などのデザインを手がけるデザイン本部で蓄積したノウハウをもとに、要件定義以前の顧客との合意形成に必要なプロセスとスキルをまとめたもの。システムの構想策定や計画を、システム利用者の「経験価値」を重視しながら進めるための方法論。

  京都信用金庫では、従来、営業店における対面・対話をセールスの基本と位置づけ、「おもてなし」の姿勢で、営業店窓口業務におけるサービス向上の実現をめざしてきました。
  また、証券取引法改正、金融商品取引法の施行に伴う金融自由化の進展により、取扱い金融商品が多様化し、窓口担当者には、より高度な業務知識および事務知識の習熟が必要となっています。さらに、個人情報保護法や情報漏洩リスクの観点からお客さま先での営業活動が様々な制約をうけることとなり、結果として窓口担当者の業務負担が増大するなど、窓口での業務負荷軽減やお客さま待ち時間の削減、お客さま対応のための時間的余裕の確保も大きな課題となっていました。

  これらの背景から、京都信用金庫と日立では、2008年から、営業店の窓口を、従来の事務処理の場からきめ細やかな接客の場へと変換させるべく、窓口事務処理に終始することのないお客さま対応重視の営業店窓口の実現に向けた新営業店システムの開発に取り組んできました。
  新営業店システムでは、対面ディスプレイ、スキャナ、生体認証ユニットや各種金融デバイスを自由に組合せることが可能な新営業店端末「Multimode Teller Station」*2を採用し、京都信用金庫の「おもてなし」の姿勢をもとに、お客さまと直接対話しながらお客さまの面前で事務処理を自然と完結できる、より簡便で事務負担の少ない営業店事務ワークフローを実現しました。さらには、日立統合チャネルソリューション「FREIA21+*3の採用により、将来の伝票レス、印鑑レス、事務レスの実現に向けた拡張性と柔軟性を兼ね備えた次世代の営業店システム基盤を構築しました。

*2
Multimode Teller Station(マルチモード・テラー・ステーション) : 略称MTS(エムティエス)
*3
FREIA21+(フレイア21プラス) : Financial Retailing Delivery System of Information-Advance21+

  なお、京都信用金庫と日立では、新営業店システムについて、共同で特許出願を行っています。今後、日立統合チャネルソリューション「FREIA21+」のラインアップに今回特許出願を行った機能を追加し、日立はその他の金融機関へも提供していきます。

京都信用金庫の新営業店システムの特長

(1) お客さま対面セールス/取引を行うワークフローを構築

  今回の新営業店システムに採用された営業店端末「Multimode Teller Station」では、事務処理用の既存画面に加え、窓口セールス強化を主体としたWEB化画面を備え、事務処理とお客さまとの面談を平行して行える画面構成を実現しました。また、新システムでは、勘定系システムとお客さまの取引状況や属性情報を管理する情報系システムとの連携を強化することで、取引完了に必要な情報を操作端末より一元的に取り扱うことができます。
  取引ワークフローの構築により、お客さまの面前で本人確認から取引完了までを実施できる「店頭一線完結」の徹底が実現し、職員の事務量を大幅に削減します。また、膨大な事務処理から開放され、接客のための時間的余裕が生まれることで、徹底したお客さま視点による「おもてなし」と「窓口セールス強化」を両立する営業店窓口を可能とします。

(2) 指静脈認証を活用した窓口システムを採用

  指静脈認証を利用することにより、お客さまの特定(本人確認)を電子的に行うことで、利便性の向上かつ高度な安全性、取引の厳正化を確保します。

(3) 出納機オンライン連携による営業店現金残高の一元管理

  オープン出納機と窓口現金処理機のデータをシステムで一括管理することにより、営業店ごとの現金在高表作成の自動化を実現しました。また、窓口現金処理機のオーバーナイト機能*4および自動精査機能*5により、日次精査業務の簡素化を図ります。これにより、事務処理の更なる効率化と厳正化が図れます。

*4
オーバーナイト機能 : 窓口業務終了後、窓口現金処理機内の現金を抜き取らず翌日業務を継続して使用できるようにした機能。
*5
自動精査機能 : 取引ごとの入出金結果を集計した論理的な現金在り高と、窓口現金処理機内に保有する現金在り高とを自動で突き合せる機能。

(4) 電子台帳機能を搭載し、役席権限取引の申請・承認のフロー化による管理強化

  役席者承認が必要な権限取引を窓口からの離席なしに実施できる「FREIA21+」の検印ワークフロー機能に加え、従来の「役席カード使用簿」による取引の申請承認事務を電子化する電子台帳機能を新たに開発し、権限取引の申請・承認・進捗管理を統合化した権限取引管理システムを実現しました。これにより、権限取引の事務処理の更なる効率化と厳正化が図れます。

(5) 環境負荷軽減への取り組み

  今回導入した新営業店システムの機器は、環境配慮型製品を採用しており、消費電力を大幅に削減し、導入前と比較し年間271,950kWhの削減(約38%)となります。

関連情報

他社所有商標に関する表示

  • 「Multimode Teller Station」は京都信用金庫の登録商標です。
  • 「FREIA21+」は株式会社日立製作所の登録商標です。
  • 記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

以上

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