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2011年5月17日
株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、コンピュータの仮想化ソフトウェアをグローバルに製造・販売するVMware, Inc.(President & CEO : Paul Maritz(ポール・マリッツ)、本社 : 米国カリフォルニア州パロアルト、/以下、ヴイエムウェア)と、金融機関向けのクラウドソリューション分野において戦略的提携を実施することで合意しました。本提携のもと、日立は、日本をはじめとしたアジア地域において、両社の製品や技術を融合した金融機関向けプライベートクラウドソリューションの提供を開始します。また、ソリューションの効果検証やアジア地域におけるマーケティング活動を両社共同で実施していきます。
金融危機以降、日本の金融機関では、ITシステムのTCO削減が大きな課題となっており、クラウドコンピューティング環境の導入によるITリソースの集約化や効率化への期待が高まっています。中でも、機密情報管理の観点から、自社内にシステムを保有する高信頼なプライベートクラウドの形態での導入が注目されています。
今回の提携のもとで、両社は、クラウド導入によるITリソースの全体最適化を図るにとどまらず、複数の業務アプリケーションで使用するデータをメモリ上で仮想的に共有する分散型データ処理(データグリッド)技術*を活用し、プライベートクラウド環境をさらに高度なものへ進化させます。
具体的には、今回提供開始するソリューションでは、従来、業務システムごとのDBで管理していたデータについて、データの所在を意識せずプラットフォーム(ハードウェアやミドルウェアなどのシステム基盤)側でデータを管理できる革新的なITアーキテクチャを実現します。この仕組みにより、従来、個々の業務アプリケーションで個別に扱っていたデータを企業内で共通的に扱うことが可能となります。
ヴイエムウェアは、仮想化・クラウドプラットフォーム製品「VMware vSphere™」や「VMware vFabric™」など、これまで仮想化・クラウドの先進技術を提供してきた実績があり、グローバルで高く評価されています。また、日立は、2008年から「VMware vFabric™」の中核製品である分散型データ処理ソフトウェア「Gemfire」を日本の金融機関において広く構築・サポートしてきたシステムインテグレーション上のノウハウがあります。これらの両社の技術と実績・ノウハウを組合わせ、日立は、金融機関の基幹系システムにも幅広く適合する本格的なプライベートクラウドソリューションを提供します。
本ソリューションにより、大量データを扱う金融機関において、データの更新など処理時間の大幅な短縮が実現できるほか、企業全体でリアルタイムにデータの共有や分析が可能となります。また、複数拠点間でデータの同期を瞬時にとり整合性を保つことができるため、障害対策用のバックアップセンタも普段からアクティブセンタとして有効活用できます。これらの仕組みは海外の複数拠点間でも適用することができるため、ITリソース集約や高品質なシステム開発によるグローバルレベルでのITコスト削減やITガバナンス強化が可能になります。
今回の具体的な合意内容は、以下の通りです。
日立は、今後もヴイエムウェアとパートナーシップを強化し、日本・中国などアジア地域における金融機関向けのソリューションメニューを拡充していくとともに、欧米など他地域への本ソリューションの提供も検討していきます。
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 金融システム営業統括本部 [担当 : 仲田]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
TEL : 03-4235-5039 (ダイヤルイン)
以上