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2011年2月24日

「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」を提供開始

学内クラウド環境を構築し、学生の利便性向上と管理・運用コストの低減を実現

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、このたび、日立の大学向け情報システムソリューション「IT Solution for Campus」のラインアップに、「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」を追加し、2月25日から提供を開始します。
  「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」は、大学内に設置したサーバに用意された仮想的なPC環境(以下、仮想PC)に学生や教員などの利用者がネットワークを介してアクセスし、その仮想PC上のOSやアプリケーションソフトウェアを利用できる学内クラウドコンピューティング環境(以下、学内クラウド環境)を構築するためのソリューションです。
  これにより、学生や教員は、PC教室や研究室などの大学内に設置されたPCだけでなく、自宅のPCやタブレット端末からでも、時間や場所、手元にある端末の性能にとらわれずに、ネットワークを介して大学内と同じPC環境を利用できるようになるため、研究や学習を自宅などで行うことが可能となるなど、学習環境の大幅な向上が期待できます。また、システム管理者は、大学内のPC環境をサーバ側で一元管理できるため、従来はPC教室のPCごとに行っていた利用環境の構築やソフトウェアのバージョンアップなどといった作業が大幅に効率化され、管理・運用コストを削減することができます。

  近年、大学ではPCを利用した授業や実習の割合が高まっており、学生に対して、より充実したPC環境を提供することが重要となってきています。しかし現状では、授業で利用する特定のOSやアプリケーションソフトウェアを搭載したPCのある教室が空いていないために実習時間を減らさなくてはならない場合や、高額なソフトウェアが必要となる演習を学生が自宅などで自習できないといったケースがあります。
  また、大学のシステム管理者は、複数キャンパス内の教室や研究室に設置されたPCに対して、1台ごとにソフトウェアの更新や入れ替えを実施するなど管理作業に多くの時間と費用が費やされている場合が多く、効率的なPC環境の構築に向けて対策が求められています。これらの課題を解決するため、日立は、学内PC環境へクラウドコンピューティングを活用するソリューションを開発しました。

  今回日立が提供を開始する「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」は、学生や職員が仮想PCを利用できる学内クラウド環境を実現します。開発にあたっては、米国で大学向けに開発されたアプリケーション提供システム「Virtual Computing Lab.」(バーチャル・コンピューティング・ラボ/以下、「VCL」)*1を活用することにより、構築した学内クラウド環境を大学内でより効果的に利用するための機能も提供します。具体的には、教職員向けの機能として、各種アプリケーションソフトウェアなど講義で使用する環境を有した仮想PCの必要台数を一括で予約できるブロック予約機能を提供し、講義などでのPC環境の利用をサポートします。学生に対しては、自宅のPCなどからWebブラウザ上で事前に学内クラウド環境の利用予約をすることにより、手元にあるPCから仮想PCをネットワークを介して利用できる遠隔予約機能を提供します。
  また、日立の「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」は、これらの「VCL」の基本機能に加えて、日本の大学に求められる日立独自機能を用意しています。まず、遠隔予約機能には、携帯電話からもアクセス可能な予約機能をあらたに追加し、PCを起動せずに仮想PCの利用予約を可能としました。また、システム管理者向けに、学生や教員などユーザー情報の一括登録や削除、Active Directory®*2との連携などをサポートするユーザー管理機能を加え、管理作業の大幅な効率化を実現します。さらに、「VCL」が標準で提供する英語での画面表示を、日本語・中国語に切り替えられるマルチリンガル機能を追加しています。
  さらに、これまでの大学システムの豊富な構築・運用ノウハウを活かし、アクセス権管理やセキュリティの確保などを考慮した最適な運用設計をサポートします。

*1
Virtual Computing Lab.(VCL): 米国のノースカロライナ州立大学(North Carolina State University)で開発し、オープンソースソフトウェアコミュニティApache Software Foundation(アパッチ・ソフトウェア財団)にて公開されているソフトウェア。仮想PCの利用予約やリソース管理などにより、「授業によって利用するOSやアプリケーションソフトウェアが異なる」 「授業外は学生や教員が自由に利用できるPC教室として開放する」といった大学特有のPC利用環境のニーズに合ったサービス提供を実現する。
*2
Active Directory®: マイクロソフト株式会社のサーバOSであるWindows Server®に搭載されているディレクトリサービス機能。ネットワーク上に存在するサーバ、クライアント、プリンタなどのハードウェア資源や、それらを利用するユーザの属性、アクセス権などの情報を一元管理する。

  「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」は、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のメニューの一つです。今後も、日立は、学内システムの全体最適化をめざしたクラウドソリューションを開発していくなど、大学向けソリューションを拡充し、大学の情報化を積極的に支援していきます。

利用イメージ図

[図]利用イメージ図

「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」の価格・提供開始時期

ソリューション名 価格 提供開始
「大学向けクラウド型仮想デスクトップソリューション」 個別見積 2011年2月25日

販売目標

  • 今後3年間で50ユーザー

関連情報

他社所有商標に関する表示

  • Active Directory、Windows Serverは,米国Microsoft Corporationの,米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 公共システム営業統括本部
カスタマ・リレーションズセンタ [担当:佐々木、荒川]
〒136-8632 東京都江東区新砂一丁目6番27号 新砂プラザ

以上

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