ニュースリリース

クラウド時代のIT投資の全体最適化を支える
統合システム運用管理「JP1 Version 9」を発売

企業全体レベルでのシステム集約化を支援し、
業務観点を取り入れた全体最適運用を実現

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆／以下 日立)は、このたび、IT投資の最適化に向けた企業全体レベルでのシステム集約の進展に対応して、仮想環境のモニタリングを強化した新製品をラインアップし、ジョブ管理製品を全面刷新した統合システム運用管理「JP1 Version 9」を6月3日から販売開始します。
  本製品では、ITリソースの有効活用と運用業務の効率化を両立する新たな運用コンセプトに基づき、業務観点を取り入れたシステム運用の全体最適化を実現します。

  近年の企業においては、コスト削減や運用業務の効率化に向けて、クラウドコンピューティングの活用や企業全体レベルでのシステムの集約化によるIT投資の最適化への取り組みが始まっています。一方、ITリソースの有効活用の追求に伴い、仮想化技術を駆使した変化の激しい運用による管理作業の複雑化や、システムの大規模化に伴う運用業務負担の増加に対応することが課題となっています。

  今回の「JP1 Version 9」では、新たにエージェントレス監視を採用したことにより、現在稼働中の業務サーバに手を加えることなく、サーバ集約前後でのITリソースの使用状況を正確に把握できるほか、仮想化ソフトウェアから物理サーバと仮想マシンの構成情報を自動で取得可能としたことで、大規模な仮想環境での構築作業を軽減できます。さらに、高集約化された環境における業務の自動運用では、業務の進捗度をリアルタイムに把握し、業務の終了予定時刻を予測することで業務の優先度に応じた対処が可能となるなど、業務のサービスレベルを落とすことなくITリソースの有効活用を実現します。
  日立は、国内市場における業務の自動運用を長年に渡り牽引してきた「JP1」の実績とノウハウをもとに、企業全体レベルで集約されたシステムにおいて、ITリソースを最大限に活用しながら業務のサービスレベルを維持・向上させることで、IT投資の最適化を推進する企業を支援します。

「JP1 Version 9」の主な特長

  今回の「JP1 Version 9」では、ITリソースの有効活用と運用業務の効率化を両立する運用管理を実現するため、Flexible & Smartをコンセプトに関連する各種機能を強化しています。

(1) エージェントレス方式を併用したサーバ監視により、手間なく正確なリソース監視を実現

  ITリソースを有効活用するためには、現状のITリソースの使用状況を正確に把握することが最も重要です。今回は従来のエージェントによる監視に加え、エージェントを使用せずに監視を可能とする「JP1/Performance Management - Remote Monitor」を新たに製品化しました。
  これにより、稼働中の業務サーバにエージェントの追加が不要となり、サーバを集約する前後での状況把握や大規模な仮想環境での監視などでも、手間なく正確に全体のリソース状況を把握することが可能となります。さらに、本製品では、主要な運用管理製品としては初めて、従来のエージェント方式での監視と同じ操作性を備えたエージェントレス方式を提供することで、運用に応じてこれらの方式を使い分けるような場合でも、新たな操作手順を習得することなく監視が可能です。

(2) 仮想化ソフトとの連動により、大規模な仮想環境における運用負荷を軽減

  統合管理製品「JP1/Integrated Management」では、仮想化ソフトウェアから物理サーバと仮想マシンの構成情報を自動で取得可能としました。これにより、仮想環境における物理/仮想サーバの構成管理や監視画面への設定が手間なく迅速に行え、大規模な仮想環境での運用負荷を軽減できます。さらに、今後の拡大が見込まれる仮想サーバの動的な変更に対しても、物理/仮想サーバの構成変更の検知から、監視画面への構成情報の反映までをリアルタイムに自動実行する機能の強化を年内に実施する予定です。

(3) ジョブ管理製品の全面刷新により、更なる大規模システムにおいても運用効率を向上

  このたび全面刷新したジョブ管理の新製品「JP1/Automatic Job Management System 3」では、システム管理者の役割に応じた監視画面の提供により、例えば、データセンタの管理者はシステム全体のインフラの管理に集中し、各拠点の業務管理者は業務の追加・変更手続きを実行するといった作業分担に対応した運用を実現しています。また、業務の追加・変更が発生した場合の切り替え作業を自動化し、運用中の業務を止めずにノンストップでの業務変更を実現しました。
  さらに、業務終了時刻を予測可能としたことで、優先処理すべき業務を予定時間内に終了させるために、リソースに余裕のある他のサーバへ業務を移すなどの対処が可能となります。
  このほか、ジョブスケジュール処理の多重化によりジョブ起動性能を従来比で約10倍と大幅に向上するなど、今後、更なる大規模化が見込まれるシステムにおける業務の自動運用に対する性能と信頼性の向上を図っています。

  なお、このほか、複雑化するネットワーク環境での障害時に根本原因を迅速に絞り込むネットワーク管理製品など、IT運用の最適化を支援する各種機能の強化・拡充を図っています。

関連情報

• 「JP1」ホームページ

主な新製品と価格・出荷時期

モニタリング

製品名	概要	価格	出荷 時期*1
JP1/Integrated Management - Manager	統合コンソールのマネージャ機能 (仮想環境の構成管理機能の強化)	504,000円〜 (税抜:480,000円〜)	7月31日
JP1/Integrated Management - Message Optimizer	各種システムから発行される イベントメッセージを整形/加工する メッセージ変換オプション	756,000円 (税抜:720,000円)
JP1/Performance Management - Manager	サーバ稼働管理のマネージャ機能 (システム全体の稼働状況を直感的に把握できるサマリ画面を強化)	315,000円〜 (税抜:300,000円〜)
JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform	OS, プラットフォーム環境の稼働状況をエージェントレスで監視する製品	388,500円〜 (税抜:370,000円〜)
JP1/Performance Management - Remote Monitor for Oracle	Oracle Databaseの稼働状況を エージェントレスで監視する製品	388,500円〜 (税抜:370,000円〜)
JP1/Performance Management - Remote Monitor for MicrosoftR SQL Server	Microsoft® SQL Serverの稼働状況をエージェントレスで監視する製品	283,500円〜 (税抜:270,000円〜)

オートメーション

製品名	概要	価格	出荷 時期*1
JP1/Automatic Job Management System 3 - Manager	マルチプラットフォーム環境での 業務の自動運用のマネージャ機能	399,000円〜 (税抜:380,000円〜)	7月31日

ITコンプライアンス

製品名	概要	価格	出荷 時期*1
JP1/秘文Advanced Edition Optical Disk Encryption	CD/DVD/BDメディアを暗号化し、 情報漏洩を防止する製品	4,200円 (税抜:4,000円)	7月31日
JP1/秘文 Advanced Edition Information Fortress	USBメモリの個体識別機能による 持ち出し制御する製品	10,500円 (税抜:10,000円)

ファウンデーション

製品名	概要	価格	出荷 時期*1
JP1/Cm2/Network Node Manager i	ネットワークの障害検知や パフォーマンス測定をする製品	514,500円〜 (税抜:490,000円)	7月31日

*1

稼働プラットフォームにより、出荷時期が異なる場合があります。

商品名称に関する表示

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お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信グループ ソフトウェア事業部 計画部 [担当:立原]
TEL : 045-862-8751 (ダイヤルイン)

• 日立オープンミドルウェアお問合わせホームページ

以上