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RFIDのシステム構築における多様なニーズに柔軟かつ容易に対応する
「トレーサビリティ・RFIDテクニカルエキスパートサービス」を強化
同時に、セキュアRFIDプロトコルに対応した低価格なUHF帯リーダー/ライター装置
「µ-Chip Hibiki アンテナ一体型リーダーライター」を販売開始
株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)は、このたび、RFIDシステムの構築や運用に必要なRFID技術やノウハウなどを提供する「トレーサビリティ・RFIDテクニカルエキスパートサービス」を強化し、7月15日から国内向けに提供を開始します。
本サービスは、日立のRFID専門エンジニアが、各現場でのICタグの読取性能やリーダー/ライター装置の評価や最適化を、専用ツールやRFID専門知識を用いて効率よく実施し、最適なシステム構築や運用を支援するものです。今回、複数リーダー/ライター装置の制御や周辺機器との連携が可能で、RFIDシステムの構築や運用を容易に実現する「RFIDコントローラ」*1を開発し、本サービスにおいて提供します。本コントローラを利用することで、複数のリーダー/ライター装置が稼働する環境でのICタグの読取性能が低下する原因となるリーダー/ライター装置同士の電波干渉を防ぎ、運用に必要な読取性能を確保できるようになるほか、今まで非常に多くの時間を要していた現場での調整作業が最大60%(当社比)削減可能となります。また、本コントローラは、PLC*2との接続が可能で、PLC経由でのタッチパネル、各種センサ、パトランプなどとの連携が可能なため、さまざまな用途において、最適なRFIDシステムを構築することができます。さらに、ネットワークとの接続も、LAN接続だけでなく、高速データ通信(EV-DO)*3による接続も可能とするなど、屋外をはじめ、さまざまな場所においてもRFIDシステムの構築が可能となります。
- *1
- RFIDコントローラ: (株)日立産機システムの産業向け組込みユビキタスコントローラ「UbiCube」に新規開発したソフトウェアを搭載した、RFIDシステム専用の制御装置。
- *2
- PLC(Programmable Logic Controller):工場の機械の制御等に幅広く使用されている産業用機器
- *3
- EV-DO(Evaluation Data Only):高速データ通信専用の移動体通信規格
また今回、UHF帯(国内使用可能周波数:952MHz〜954MHz)の国際標準規格「ISO/IEC18000-6 Type C」に準拠しているほか、ICタグに書き込まれた情報の漏えい防止やプライバシー保護などのセキュリティ機能を実現した「セキュアRFIDプロトコル」*4に対応する、低価格のUHF帯リーダー/ライター装置「µ-Chip Hibiki アンテナ一体型リーダーライター」を開発し、7月15日から国内向けに販売を開始します。
最大送信出力200mWとし、アンテナとリーダーライターの制御部の一体化して小型化するなどにより、低価格化を実現しました。製造業や流通・小売業における、トレーサビリティ、SCM*5やLCM*6など幅広い用途で利用することが可能です。
- *4
- セキュアRFIDプロトコル : ICタグの普及・発展を目指し、安価かつ高信頼のUHF帯ICタグの製造技術を開発する経済産業省のプロジェクト「響プロジェクト」(2004年8月〜2006年7月)の成果の上に、プライバシーや企業情報の保護が可能なセキュリティ機能の追加させることを目的に進められた「セキュア電子タグプロジェクト」 (2006年8月〜2007年3月)で開発されたRFIDのプロトコル。国際標準規格ISO/IEC18000-6 Type Cの上に付加機能を設けている。
- *5
- SCM(Supply Chain Management) : 調達から製造、物流、販売、サービスといった、モノづくりから販売までのプロセスにおける情報の流れを整理・統合し、全体で共有する取り組み
- *6
- LCM(Life Cycle Management) : 製造、物流、販売、保守、リサイクルといった、モノづくりからリサイクルまでのモノの生涯プロセスにおける情報の流れを整理・統合し、全体で共有する取り組み
日立は、2001年6月に「ミューチップ」の販売を開始して以来、ICタグ関連事業の実績を重ね、2006年6月には、125のメニューに体系化した「日立トレーサビリティ・RFIDソリューション」の提供を開始するなど、トレーサビリティ・RFID事業を日立グループの総力を挙げた事業の一つとして本格的に事業展開しています。今後も日立は、ICタグ・RFID関連製品の技術開発やソリューションの提供により、安心・安全・快適な社会を実現するトレーサビリティやICタグ・RFIDの普及と市場の拡大に貢献していきます。
なお、今回発表した製品・サービスは、7月17日(木)〜18日(金)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催される「日立uVALUEコンベンション2008」のビジネス/産業ゾーン「RFID/トレーサビリティコーナー」で紹介します。
「トレーサビリティ・RFIDテクニカルエキスパートサービス」の特徴
- 1. 要求仕様から技術的課題を抽出する技術コンサルティングサービス
- 事前に、RFID導入時の要求仕様に対し、ICタグやリーダー/ライター装置の開発で培った技術をはじめ、ICタグのプロトコルやアナログ技術といったRFID関連技術をベースに、要求仕様に対する提案と、技術的課題の抽出を行います。これにより、RFIDシステムの構築前に、リスクや課題を十分に認識しながら安心してシステム導入を行うことができるようになります。
- 2. 専門エンジニアによるオンサイトでの最適化作業
- これまで、RFIDシステムの導入にあたり、複数のリーダー/ライター装置同士の電波干渉、現場周辺環境からの影響、ICタグの貼付物または位置の影響により、運用に必要な読取性能を確保することが困難な場合があり、また現場での調整に専門的な知識と膨大な作業量・時間を要していました。本サービスでは、専門エンジニアが、各現場でのICタグの性能やリーダー/ライター装置の評価や最適化作業を、専用ツールやRFID専門知識を活用して効率よく実施し、業務に最適な読取性能と運用仕様を提供します。
- 3. 高い読取り性能を発揮する環境を短時間で実現
- 今回開発した「RFIDコントローラ」により、より高い読取性能を確保することが可能となり、今まで非常に多くの時間を要していた現場での調整作業が最大60%(当社比)削減可能となります。
「µ-Chip Hibiki アンテナ一体型リーダーライター」の特徴
- 1. 低価格なUHF帯のリーダー/ライター装置
- 最大送信出力200mWとし、アンテナをリーダー/ライター装置の筐体に内蔵させるなど各種設計を最適化により小型化をすることにより、低価格化を実現しました。製造業や流通・小売業向けのUHF帯据置き型リーダー/ライター装置として最適です。
- 2. アンテナ一体型で省スペース化・軽量化を実現
- アンテナをリーダー/ライター装置筐体と一体化し、省スペース化を実現しました。これにより、店舗やレジカウンターなどにも設置が可能です。また、軽量化により、壁掛け設置もできるため、入退場管理や機器持ち出し管理、指示書・現品票による作業工程管理といった用途にも利用できます。
- 3. 適度な通信距離のため利用用途が拡大
- アンテナ一体型でありながら、最大送信出力200mWを実現しているため、コンベアなどでの一定条件で商材が流れるような現場にも適用できます。
- 4. 「セキュア電子タグプロジェクト」により開発されたセキュリティ機能を搭載
- 「セキュアRFIDプロトコル」に対応した「メモリ分割管理機能」によりICタグの情報を記録するユーザメモリエリアを複数に分割し、それぞれの分割したブロック毎にパスワードによる読み書きの禁止設定が可能です。また「通信距離制限機能」により、情報の読み書きをする際のICタグとリーダー/ライター装置との通信距離を1m程度から数cm程度に変更することが可能です。なお、セキュアRFIDプロコトルに対応していない、国際標準規格「ISO/IEC18000-6 Type C」に準拠したUHF帯のICタグも利用することが可能です。
価格および出荷開始時期
製品名 |
価格(税込) |
出荷開始時期 |
µ-Chip Hibikiアンテナ一体型リーダーライター*7*8 |
102,900円 (税別:98,000円) |
2008年9月30日 |
トレーサビリティ・RFIDテクニカルエキスパートサービス |
個別見積 |
RFIDコントローラ |
個別見積 |
- *7
- 本価格は1台あたりの価格です。本リーダーライター装置と接続するPCや構築支援サービスなどの費用は含まれておりません。
- *8
- 稼働環境OS:同梱の評価ツールをご使用の際は、 Windows(R) XP Professional または Windows Vista(R) Business Edition
販売目標
関連情報
他社所有商標に関する表示
- Microsoft、Windows、Windows VistaTM Businessは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
- ユビキタスコントローラは、株式会社日立産機システムの登録商標です。
- その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
お問い合わせ先
株式会社日立製作所 情報・通信グループ セキュリティ・トレーサビリティ事業部
トレーザビリティソリューション本部 [担当:安永、檜垣]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890 日立システムプラザ新川崎
TEL : 044-549-1728 (ダイヤルイン)
以上