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最先端のグリーンIT技術を駆使した新データセンターを建設
日立グループの総力を結集した世界最高水準の環境配慮型データセンター
株式会社日立製作所(執行役社長:古川一夫/以下、日立)は、このたび、横浜のデータセンターを拡張し3棟目のデータセンターを建設します。新データセンターは、日立グループのデータセンター省電力化プロジェクトCoolCenter 50*1の成果を適用し、最先端のグリーンIT技術を駆使した世界最高水準の環境配慮型データセンターです。
新データセンターでは、日立グループの高効率な空調設備や電源設備を全面的に採用し、IT機器の配置を最適化することで消費電力量を20%削減するとともに、Harmonious Greenプラン*2の成果であるエコロジーサーバなどの省電力IT機器も取り入れることにより、2012年までに消費電力量を最大50%削減*3します。なお、新データセンターは2008年4月に建設を着工し、2009年7月からサービスの提供を開始する予定です。
- *1
- 日立グループの総力を結集し、2012年には消費電力量を最大50%削減することを目標としたデータセンター省電力化プロジェクト。
- *2
- 主要IT製品の消費電力削減のための各種技術開発や省電力対応製品の提供を進めるプラン。本プランに沿った製品開発により、
今後5年間で累計約33万トンのCO2削減を目指す。
- *3
- 横浜のデータセンター1号棟の現状設備と比較した場合。
近年、企業活動におけるIT活用の高まりからIT機器の台数は大幅に増大し、自社で運用管理することが困難になっています。そのため、データセンターを活用するニーズが拡大するとともに、データセンターへのIT機器の集約、増設が進んできました。こうした背景の下、従来、データセンターに求められてきた堅牢性、信頼性、拡張性に加え、サーバの高性能・高密度化による消費電力や排熱量の急増への対策など環境に配慮したデータセンターへの期待が高まっています。
このようなニーズに応えるため、今回日立は、データセンターに求められる堅牢性、信頼性、拡張性をさらに強化するとともに、グリーンIT技術を駆使した環境配慮型データセンターを建設します。日立グループは、セキュリティや省電力に対応したIT機器からデータセンター向けに最適設計された高効率空調機や無停電電源装置(UPS)、受変電設備までトータルに提供することができます。これらの日立グループの総力を結集し、省電力、堅牢性、信頼性、拡張性のいずれにおいても最高水準を目指します。
新データセンターの特徴
1. 最先端のグリーンIT技術を導入
- (1) エネルギー効率を最適化する設備環境を提供
- 高効率設計の空調設備「FMACS-V(エフマックス-V)*4」や無停電電源装置「UNIPARA(ユニパラ)」、変圧器「SuperアモルファスXシリーズ」などの電気設備を導入するとともに、IT機器の冷却効率を最適化するために、3次元熱流体シミュレータ「AirAssist®(エアアシスト)」を用いIT機器の最適配置を行います。将来的には、IT機器のエネルギー負荷に連動して空調制御を行う技術も開発し、新データセンターに適用する予定です。これらの取り組みにより、データセンターの電力使用効率を示す指標PUE*5において「1.6以下」を実現します。
- (2) Harmonious Greenプランに基づいた省エネ対応IT製品と仮想化技術の適用
- 日立はサーバ、ストレージなどのIT機器において省電力化開発を進めており、これらの製品の活用を推進するほか、仮想化技術を応用したサーバ統合、省電力運用のソリューションなどを適用し、データセンターのエネルギー効率最適化を目指します。
- (3) 直流給電方式などにも柔軟に対応する拡張性を実現
- サーバへの直流電源供給、水冷サーバや水冷ラックなどにも対応可能な建築構造を採用し、多用なグリーンIT技術の導入に対するニーズに柔軟に対応することができる拡張性高いセンターです。
- (4) 屋上緑化などにより建物自体の環境負荷を軽減
- 日射遮蔽効果により夏季の温度を最大3℃低減するビル屋上の緑化を採用するほか、オゾン層破壊係数や地球温暖化係数がゼロの窒素ガス消火設備や外気冷房も取り入れ、地域・地球環境へも配慮します。
- *4
- 株式会社NTTファシリティーズとの共同開発品
- *5
- PUE(Power Usage Effectiveness):IT機器の消費電力量に対するデータセンターの総電力量の割合。数値が1.0に近い程、エネルギー効率性に優れたデータセンターを示す。なお、今回算出した「1.6以下」の数値の総電力量は、オフィスやエレベータなど共用エリア部分の消費電力も含んだビル全体の予想総電力量を使用
2. 堅牢性、信頼性を更に強化
- (1) 堅牢性高い構造設計
- 堅固な岩盤への直接基礎工法と免震装置を併用し、地域で想定される最大規模の地震にも耐えうる構造設計です。また、延床面積が約1万m2と日立グループ最大規模のセンターであり、サーバルームの床荷重は1t/m2とし、高集積のブレードサーバも十分設置可能です。
- (2) 最新のセキュリティ技術を実装し、ハイレベルなセキュリティ環境を実現
- 指静脈認証やICカードによる個人認証対応の入退管理システム、カメラと連動した防犯センサ、共連れ防止システムなどの最新のセキュリティ技術を実装し、ハイレベルなセキュリティ環境を実現します。
- (3) 各種基準への適合と信頼性の確保
- FISC*6、JEITA*7の基準にも適合させるとともに、データセンターの電源系統の完全二重化を行うなどTier*84レベルの信頼性を確保します。
- *6
- 金融機関等コンピュータシステム安全対策基準
- *7
- 情報システムの設備ガイド
- *8
- 欧米金融機関を中心に導入された考え方で、設備環境の可用性などを定量的に表す基準。1〜4段階で評価を行い、数値が大きい程、可用性が高いデータセンターを示す。
建築計画 概要
所在地 |
神奈川県横浜市 |
敷地面積 |
5,829m2(既設用地含め、19,961m2) |
延床面積 |
10,782m2(既設建物含め、38,241m2) |
建物構造 |
鉄筋コンクリート造(PcaPC)・基礎免震構造 |
建物規模 |
地上7階、高さ31m |
関連情報
お問い合わせ先
株式会社日立製作所 情報・通信グループ アウトソーシング事業部 [担当:臼杵、平松]
〒212-8567 神奈川県川崎市幸区鹿島田890 日立システムプラザ新川崎
TEL : 044-549-1322 (ダイヤルイン)
以上