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2004年11月16日
米国クアルコム社と高速データ通信仕様の新規格
CDMA2000 1xEV-DO「Revision A」に対応した
基地局の共同開発で合意
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下 日立)は、このたび、米国クアルコム社(QUALCOMM Incorporated、CEO:アーウィン・マーク・ジャコブス博士、以下 クアルコム)と、CDMA*1方式移動体通信システムの高速データ通信仕様であるCDMA2000
1xEV-DO*2方式で、データ通信速度の向上やマルチキャスト*3サービスなどを可能とする新規格「Revision
A」に対応した基地局(以下 EV-DO基地局)を共同開発することで合意しました。日立は2005年度の製品化を目指します。
*1 |
CDMA(Code Division Multiple Access):
携帯電話などの無線通信に使われる方式の1つ。 |
*2 |
CDMA2000 1xEV-DO:
クアルコムが基礎開発した高速データ通信に最適化したCDMA方式移動体通信システム。
日本ではKDDIが2GHzで2003年10月から、800MHzで2003年11月から商用サービスを開始。 |
*3 |
マルチキャスト:
ネットワーク内で複数の相手を指定して、映像などのデータを同時に送信すること。 |
「Revision A」は2004年3月に新しく制定された国際標準規格です。従来は最大2.4Mbit/sであった下りデータスループットを3.1Mbit/sに拡張したほか、マルチキャストサービス、パケットの帯域保証(QoS*4)を実現します。これによりエンドユーザーは、より高速なインターネット情報のダウンロード、高品質な動画コンテンツの同報受信、テレビ電話など、広帯域で多彩なサービスを受けることができるようになります。
*4 |
QoS(Quality of Service):
ネットワーク上で特定のユーザに対して一定の通信速度を確保するため、帯域を優先割当てをする技術。 |
日立とクアルコムは、1996年12月にCDMA携帯電話インフラシステムに関するライセンス契約、1997年10月に同端末に関するライセンス契約を締結しました。さらに、2000年1月にCDMA2000 1xEV-DOの前身であるHDR*5方式携帯電話システムの共同開発を行うなど、これまで協力関係を築いてきました。
*5 |
HDR(High Data Rate):
クアルコムが開発した携帯電話網を使った高速なデータ通信技術。 |
日立はこれまで、KDDIが2000年7月から行ったCDMA2000
1xEV-DOトライアルシステムをはじめ、現在の商用サービス用EV-DO基地局の開発と納入をしています。日立のEV-DO基地局はオールIP *6構成であり、汎用のルータ、サーバを使用し経済的にネットワーク構築をすることが可能です。制御装置はEV-DO基地局に内蔵する分散型アーキテクチャーを採用しており、従来センター側に必要であった制御装置の設置スペースが不要となるほか、EV-DO基地局増設時に必要な各種設定作業を簡素化することが可能です。
日立は今後、この「Revision A」対応のEV-DO基地局開発だけではなく、高速マルチメディア通信が可能なPDSN(Packet Data Serving Node) などのネットワーク機器やブロードバンドに対応した各種モバイル機器の開発を進め、快適なブロードバンドモバイル環境の実現に貢献します。
また、両社は今後も市場をリードするシステムを提供するため、協力関係をさらに発展させていきます。
*6 |
オールIP:
構成する全ての装置がIP(Internet Protocol)に対応しているアーキテクチャー。 |
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株式会社 日立製作所
ネットワークプラットフォーム事業推進室 CDMAプロジェクト [担当:吉村]
〒244-8567 神奈川県横浜市戸塚区216番地
電話 : 045-862-7300 内線 4629
以上