株式会社 日立製作所
Infineon Technologies AG
株式会社 日立製作所(以下、日立)とシーメンスグループのInfineon Technologies社(以下、インフィニ
オン社)は、このたび、スマートフォンや携帯型音楽プレーヤーなど、携帯型マルチメディア機器に適した
世界最小・最軽量のフラッシュメモリ版「MultiMediaCard(TM)(以下、マルチメディアカード)」での協力に
ついて合意しました。
両社は、フラッシュマルチメディアカードの開発、生産、アプリケーションの開拓を共同で行うとともに、
互換性のあるカードを共同で市場に投入することで、携帯型マルチメディア機器分野における同カードの業
界標準化を推進します。
マルチメディアカードは、スマートフォンや携帯型音楽プレーヤーなど、今後の市場拡大が期待される携
帯型マルチメディア機器に最適なメモリカードです。その仕様は、デバイスメーカやセットメーカなど43社
が参加している業界団体「MultiMediaCard Association」において標準化され、現在、さらなる改良が議論
されています。
今回、両社は、この仕様に基づき、大容量化に優れ、高速な日立のAND型フラッシュメモリ技術と、インフ
ィニオン社のマルチメディアカードインターフェース技術を融合し、高速・大容量、かつ使い勝手の良い16M
バイトフラッシュマルチメディアカードを、世界で初めてシングルチップで開発しました。
さらに、次世代製品についても、共同開発、生産協力を通じたセカンドソーシング関係の構築により、互
いに互換性のあるマルチメディアカードを市場に投入し、ワールドワイドで供給の安定化を図っていきます。
今後の展開としては、インフィニオン社の積層パッケージ技術により、1枚のカードに16Mバイトフラッシ
ュメモリのチップを2枚積層した32Mバイト品マルチメディアカードを1999年第3四半期に、また64Mバイト品
を2000年、128Mバイト品を2001年に順次製品化していきます。
今回の合意により、日立の半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、欧州における強力なパートナーと
してインフィニオン社と協力し、新たにマルチメディアカードをラインアップに加えることで、大容量フラ
ッシュメモリカード分野におけるポジション強化を図ります。
また、インフィニオン社は、ICカードのリーディングメーカーとして、マルチメディアカードの標準化を
日立と協力して推進し、ICカード分野におけるポジションを一層強固にしていきます。
マルチメディアカード市場は、新たなフラッシュカードのアプリケーションであるオーディオ、ビデオ分
野や、従来からの市場であるデジタルカメラ/PDA分野などを中心に、2001年にはフラッシュカード全体の3分
の1を占めると予想されています。日立とインフィニオン社は、今回の合意に基づき、この新しいマーケット
の育成を協力して行い、市場拡大に貢献していきます。
<「MultiMediaCard Association」について>
マルチメディアカード仕様の標準化作業を推進する団体。メンバーは43社(1999年4月12日現在)で、携帯
電話、音楽プレーヤーなどの機器メーカ、カードメーカ、ソケット・アダプターなどの周辺部品メーカで構
成されています。本アソシエーションには、誰でも参加することが可能です。日立とインフィニオン社はボ
ードメンバーとしてこの仕様に基づいたカード仕様の策定に貢献しています。URL:http://www.mmca.org
(注)MultiMediaCard(TM):MultiMediaCard(TM)は独Infineon TechnologiesAGの商標です。
<(株)日立製作所の概要>
社 名:株式会社 日立製作所
本社所在地:〒101-8010 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
売上高:40,780億円(平成9年度)
代表者:取締役社長 庄山 悦彦
従業員:71,160名(平成10年3月末)
<Infineon Technologies AGの概要>
社 名:Infineon Technologies AG
本社所在地:ドイツ・ミュンヘン市
売上高:67億マルク
代表者:代表取締役社長 CEO Dr.ウルリッヒ・シューマッハ
従業員:25,000名
※99年4月1日付でSiemens AGより独立した半導体グループの新会社
以 上
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