日立製作所および日立アメリカ社は、このたび、米国におけるシステムLSI事業の拡大に向け、市場
ニーズに基づくシステムLSIの設計・開発の現地化の一層の徹底とユーザー技術サポート体制の強化
を図るため、本年10月1日付で日立セミコンダクタ(アメリカ)社(HSA社)と、設計・開発会社である日立
マイクロシステムズ社(HMSI社)を合併します。合併後の新社名は、日立セミコンダクタ(アメリカ)社とな
ります。
また、HSA社の製造部門であるテキサス工場に関しては、生産ラインを凍結し、事業構造の再編を推
進します。
近年、日立では半導体事業構造の再構築を推進しており、米国TI社との合弁事業の解消や国内後工
程拠点の再編等に前向きに取り組んでいます。また、今回のHSA社に関しても、本年3月にはメモリ市
況の変動に対応し、総コストの縮減、経営立て直しを図るため、DRAM等のメモリ分野から米国市場で
日立が競争力を持つSHマイコン、F-ZTATなどのマイコン・ロジック分野へ製品構造を転換、さらに製造
面では後工程を中心に直接員・スタッフ約200名におよぶ軽量化を実施しました。
従来、米国においては、設計・開発をHMSI社、製造・販売をHSA社が担当し、H8/SHマイコンを中心
にデザインイン等で大きな成果を上げてきています。このような状況の下で、システムLSI市場の拡大に
対応するために、今まで以上に現地ユーザーに密着した体制が重要になってきました。
そこで、今回、HSA社とHMSI社を合併することで、販売部門と設計・開発部門が一体になり、米国現
地ニーズに基づくシステムLSIの開発・設計を行うとともに、ハード・ソフトの開発ツールやアプリケーション
ソフトの開発等、きめ細かいユーザー技術サポート体制の強化を図り、市場ニーズに基づいたシステムソ
リューションを提供します。
また、HSA社のテキサス工場については、従来製品の需要減少および現有生産ラインでの最新のシス
テムLSI製造の限界などから、前工程・後工程ともに製造を中止し、凍結状態とします。
なお、今回の再編により、製造部門(テキサス州)で約500名、設計・開発・販売部門(カリフォルニア州)
で約150名の人員削減を実施します。
<新会社の概要>(1998年10月1日以降)
(1)会社名:日立セミコンダクタ(アメリカ)社
(Hitachi Semiconductor(America),Inc.)
(2)本社所在地:米国カリフォルニア州サンノゼ市
(3)従業員数:約370名
(4)資本金:207百万ドル
(5)会長:野宮 紘靖(現HSA社 社長)
社長兼最高経営責任者:P.Clark(現HMSI社 副社長)
[御参考]
<日立セミコンダクタ(アメリカ)社の概要>
(1)会社名:日立セミコンダクタ(アメリカ)社
(Hitachi Semiconductor (America),Inc.)
(2)本社所在地:米国テキサス州アービング市
(3)設立日:1978年5月1日(1997年10月1日、日立アメリカ社の半導体部門と合併)
(4)従業員数:810名
(5)資本金:205百万ドル
(6)事業内容:半導体製品の製造、販売
(7)社長:野宮 紘靖
<日立マイクロシステムズ社の概要>
(1)会社名:日立マイクロシステムズ社
(Hitachi Micro Systems Inc.)
(2)本社所在地:米国カリフォルニア州サンノゼ市
(3)設立日:1978年10月1日
(4)従業員数:210名
(5)資本金:2百万ドル
(6)事業内容:半導体製品の開発、設計
(7)社長:初鹿野 凱一
以 上
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