グローバル・ナビゲーションをスキップ ホーム 製品 ・ サービス 日立について |お問い合わせ|ニュースリリース|Global Sites|グローバル・ナビゲーションここまで Japan Site

ページタイトル:ニュースリリース
本文ここから
印刷される方はこちらをご覧ください(PDF形式、60Kbyte)
2003年4月24日
東海旅客鉄道株式会社
株式会社日立製作所
『MgB超電導多芯長尺線材』の開発に世界で初めて成功
写真1 開発したMgB2多芯長尺線材の断面図  写真2 開発したMgB2多芯長尺線材の外観
写真1 開発したMgB2多芯長尺線材の断面図  写真2 開発したMgB2多芯長尺線材の外観
東海旅客鉄道株式会社と株式会社日立製作所は、金属系の新しい超電導物質として昨今注目を集めているMgB2(二硼(ほう)化マグネシウム)(*1)を用いた100m級の『超電導多芯長尺線材』の開発に、このたび世界で初めて成功しました。
 なお、開発にあたっては、独立行政法人「物質・材料研究機構」の研究協力をいただいています。

 

1.名称
  MgB2超電導多芯長尺線材

2.特長
  (1) これまでのMgB2線材(最長約12m)(*2)を大幅に上回る100m級の長尺線材です。(約100m のものまで製作)
今回、長尺化するにあたり、以下の構造としました。(写真1、2)
      1)多芯構造 MgB2微粉末をステンレス鋼に開けた6個の貫通孔に充填する方式としました。
      2)複合被覆 高強度金属のステンレス鋼と、電気抵抗が低い高安定金属の銅からなる複合被覆としました。
    なお、これらの構造については、現在特許出願中です。
  (2) 超電導線材としての性能は、これまでのMgB2線材化研究において、世界トップレベルの成果(*3)を達成しています。
  (3) 線材化にあたって、製造工程上、加熱処理などの加工が不要なため、他の超電導物質と比べて大幅なコスト低減の可能性があります。

3.今後の展望
   今後、更なる長尺化(1,000m級)を確立するとともに、コイルにした場合により高い磁界を確保するための研究を進めることにより、医療診断機器MRIやリニアモーターカーの超電導磁石などへの利用が期待できます。

 

■注記
  (*1) 超電導物質MgB2
    2001年1月に青山学院大学・秋光純教授が発見
    臨界温度(Tc)(*4) が金属系材料としては最高温の摂氏零下234度であり、従来の超電導材料(NbTi(ニオブチタン))と比較して、Tcが約30度優れている
    原材料のマグネシウム(Mg)とボロン(B)は、自然界に豊富に存在し、材料調達が容易
  (*2)   世界中で超電導物質の線材化の研究開発が進められており、わが国でも主なものとして、文部科学省科学技術振興調整費の研究課題「ホウ素系新超伝導物質の材料化基盤研究」において、株式会社日立製作所と独立行政法人「物質・材料研究機構」が、MgB2単芯線材(約12m)を用いた小型コイルの試作を報告している。
  (*3)   得られた線材は、摂氏零下269度の液体ヘリウム中で測定した結果、臨界電流密度(*5)が1平方センチメートル当たり40万アンペア、このときの通電電流値はおよそ350アンペアであった。これらの値は、MgB2線材化研究において今日、世界的にトップレベルの成果である。
  (*4) 臨界温度
      超電導状態が維持できる最高温度
  (*5) 臨界電流密度
      超電導状態での最大の電流密度(単位断面積あたりの電流値)
以上
このニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。
アクロバット・リーダーのダウンロードページ PDF形式のファイルをご覧になるにはAdobe Systems Incorporated
(アドビシステムズ社)のAdobe(R) Acrobat(R) Readerが必要です。
本文ここまで
日立トップページへ
検索 by Google
ここからローカル・ナビゲーション
ニュースリリース一覧
経営
決算
コメント
人事
研究開発
半導体・ディスプレイデバイス
情報通信
電力・産業システム
計測器・半導体製造装置
デジタルメディア
白物家電
新規事業ほか
ローカル・ナビゲーションここまで
ページトップへ
ここからフッタ |サイトマップ|サイトの利用条件|個人情報保護ポリシー| © Hitachi, Ltd. 1994, 2003. All rights reserved.フッタここまで