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2003年3月31日
動画処理を強化したメディアプロセッサ「BroadGearTMシリーズ」を製品化
−VLIWアーキテクチャコアに画像処理エンジンを追加、当社従来品比2倍の画像処理性能を実現−
 「BroadGearシリーズ」
 「BroadGearシリーズ」
 日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:小野功、以下 日立)は、VLIW(*1)、SIMD(*2)をベースとしたアーキテクチャに画像処理エンジンを追加することで当社従来品比2倍の画像処理性能[ピーク性能55GOPS(*3)(370MHz時)]を実現したメディアプロセッサ「BroadGearTMシリーズ(以下、BroadGearシリーズ)」をこのたび製品化し、4月1日から販売並びにサンプル出荷を開始します。
 「BroadGearシリーズ」は、音声・動画処理や表示にかかわる多種多様なメディア処理規格(*4)にワンチップで対応可能であるため、マルチメディア機器の部品点数削減にも貢献する柔軟性のあるプロセッサです。監視システム、ブロードバンド配信といった分野のシステムに最適です。

(*1) VLIW(Very Long Instruction Word):命令語長を長くすることにより、1サイクルで複数の処理を行うプロセッサアーキテクチャ
(*2) SIMD(Single Instruction/Multiple Data):1つの命令で複数のデータを扱うマイクロプロセッサの処理方式のひとつ
(*3) GOPS(Giga Operation Per Second):1秒当たり何回の計算を同時に行うことができるかを示す指標
(*4) MPEG-2(Moving Picture Experts Group phase 2)、MPEG-4、JPEG2000(Joint Photographic Experts Group 2000)、 MP2(MPEG-1 Audio LayerII)、NTSC/PAL(National Television Standards Committee/Phase Alternation by Line Color Television)、IEC958(International Electrotechnical Commission 958)等

 ブロードバンドネットワークの普及に伴い、デジタル画像処理を中心とするマルチメディア機器(デジタルテレビ、インターネット放送、デジタルビデオレコーダ、ビデオ配信機器、監視システム等)の市場が急速に拡大しています。これらの機器を構成するLSIには、高い画像処理性能と多種多様なメディア処理規格に対応できる柔軟性が求められています。

 日立は、2000年3月にメディアプロセッサ「MAP-CA」を開発し、高い画像処理性能と多種多様なメディア処理規格に対応できる柔軟性のニーズに対応しています。「MAP-CA」は、VLIW、SIMDをベースとしたアーキテクチャを採用し、30GOPS(300MHz時)という高い画像処理性能を実現しています。

 今回製品化した「BroadGearシリーズ」は、C言語でメディア処理を記述可能にしたことにより、従来、ASIC/ASSP(*5)でなければ性能的に実現が困難と言われていたMPEGエンコード(符号化)、デコード(復号化)をはじめとするさまざまな機能を、アプリケーションプログラムで実現できます。
 日立は本製品上で動作するアプリケーションプログラムを開発するためのツールキットとして、コンパイラ(*6)および評価ボード(*7)も提供します。これを使用することによりC言語でメディア処理をプログラミングできるため、アプリケーションプログラムの開発が容易になり、開発期間を飛躍的に短縮できます。また、代表的なアプリケーションソフトは日立が別途提供します。インサーキットエミュレータ(*8)は株式会社ソフィアシステムズ(代表取締役:斉藤 正志)が提供します。

 日立は、今まで培った技術・ノウハウを活かし、顧客ビジネスの立上げをトータルでサポートします。


(*5) ASIC(Application Specific Integrated Circuit):特定用途向けに設計、製造されるカスタムIC。
ASSP(Application Specific Standard Product):特定用途向け標準IC
(*6) 高級言語Cで記述されたプログラムをプロセッサに最適な形に翻訳するプログラム
(*7) アプリケーションプログラムの動作確認や性能評価に使用するボード
(*8) 実機上でLSIの動作を実行して、エラーの解析などを行う開発ツール

■新製品の価格、出荷時期
製品名 サンプル価格 サンプル出荷時期
BroadGear ¥10,000/個 2003年4月1日以降
コンパイラ、評価ボード、アプリケーションソフトおよびインサーキットエミュレータはオプションです。
価格等につきましては、別途お問い合せください。

■製品情報のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/Div/ddc/product/product.html

■他社所有商標に関する表示
 ・記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

■株式会社ソフィアシステムズの概要 <2003年3月31日現在>
 ・会社名:株式会社ソフィアシステムズ(JASDAQ上場企業(6942))
 ・本社所在地:神奈川県川崎市
 ・設立:1975(昭和50)年8月
 ・代表取締役:斉藤 正志
 ・従業員数:150名
 ・事業内容 電子機器の開発、製造、販売、修理、保守ならびにコンサルティング情報・ サービス業ならびにこれに付随する工事業ソフトウェア業労働者派遣事業

 ・営業品目:
  デザイン・オートメーションシステム
 −マイクロコンピュータ開発支援装置(インサーキット エミュレータ)、EDAシステム
  情報システム他
 −株価情報システム、ラジオ録音・再生ツール

 ・ソフィアシステムズの詳細はこちらへ    http://www.sophia-systems.co.jp/
問合せ先
株式会社 日立製作所 情報・通信グループ デバイス開発センタ 企画室 [ 担当:小島 ]
198−8512 東京都青梅市新町六丁目16番地の3
0428−33−2011(ダイヤルイン)
以上
このニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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