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平成12年5月18日
STNカラー液晶用コントローラドライバ「HD66761」を製品化
− 1チップで、128×80ピクセル、256色表示を実現 −
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 日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 石橋 正)は、このたび、簡易ブラ
ウザを搭載したデジタル携帯電話などの移動体通信端末の液晶表示用として、業界
最大の表示画面サイズ128×80ピクセルのSTNカラー液晶パネルを1チップで駆動で
き、さらに256色表示が可能なグラフィックス表示用液晶コントローラドライバ
「HD66761」を製品化し、平成12年5月18日からサンプル出荷を開始します。本製品
は、1チップで128×80ピクセル、2チップで128×160ピクセルまでの横長または縦
長のカラー液晶パネルの256色表示が実現でき、携帯用の移動体通信端末における電
子メールやインターネットのカラー画像を含むWWWコンテンツなどの情報配信サービ
スに容易に対応できます。

 近年、デジタル携帯電話は、電話としての音声端末用途から、電子メールやWWWコ
ンテンツ等の情報配信サービスなどのデータ通信端末としての用途が急速に拡大して
います。このため、携帯電話に搭載される小型液晶表示パネルは、電話番号や漢字メ
ッセージなどのテキスト主体の表示だけでなく、画像などによる表示情報量増加のた
めに、カラーグラフィックス表示や画面サイズの大型化が進んでいます。

  当社は、これまで移動体通信端末向けのSTN液晶表示用ドライバとして、4階調モノ
クロ表示の「HD66750/751(128×128ドット)」、「HD66752(168×132ドット)」を製
品化してきました。今回は、市場ニーズの高いカラー表示に対応するため、画面サイ
ズが128×80ピクセルで256色のカラー表示を1チップで実現する液晶表示用ドライバ
「HD66761」を製品化しました。

  本製品は、12×12ピクセルの漢字フォントを使用した場合、1チップでは最大10桁
6行、60文字までの表示が可能ですが、マスタースレーブ機能により2チップを連動し
て使うことで最大10桁12行、120文字の表示が可能であり、電子メールの長文表示に
対応できます。さらに、内蔵しているビットオペレーション機能(注1)は、カラー画
像データなど大量のデータをスムーズに処理できるため、マイコンによるソフトウェ
アでのグラフィックス処理負担を大幅に軽減することができます。

 また、画面サイズを大きくしたり、カラー表示にすると、より高い液晶駆動電圧が
必要となるだけでなく、表示画質の低下、消費電流の増大などを伴います。
本製品は最大7倍の昇圧回路を内蔵しています。カラー表示で128×80ピクセルの画面
サイズでは、約14Vの液晶駆動電圧が必要ですが、昇圧回路により、電源電圧2.2Vで
約15.4Vの液晶駆動電圧を発生することが可能です。


  表示画質の低下に対しては、ソフトウェアで液晶駆動電圧発生用オペアンプと昇圧
回路の駆動電流を調整できるため、消費電流を必要最小限に抑えながら、表示画質を
維持することができます。また、画像表示では、文字表示に比べて液晶パネルの消費
電力が増加して電圧変動が大きくなるため、コントラスト変動も大きくなりますが、
内蔵している電圧レギュレーション回路により、電圧を安定化し、コントラスト変動
を抑えることができます。さらに、大型液晶表示システムで用いられるCパターン液
晶駆動方式を採用したことで、液晶表示の点灯部分と非点灯部分での交流化周波数を
均一化できるため、交流化周波数の偏差に伴うコントラスト変動によるクロストーク
ノイズを低減することが可能です。

 一方で、消費電流を低減する機能として、画面の一部の表示領域のみを部分的に駆
動可能なパーシャル表示機能を搭載しました。上下2つの表示部分をそれぞれ独立し
て駆動できるため、液晶駆動デューティ(注2)を下げた状態での表示が可能です。例
えば、画面上端に7ライン分のアイコンと画面中央部に17ライン分のメッセージを表
示する場合、2つの表示を合わせて1/24デューティで駆動できます。

 実装方法は、フレキシブルフィルム基板上にフェースダウンするCOF(注3)実装、
LCDガラスと直接接続するTCP(注4)実装に対応します。

  今後は、さらに大画面サイズに対応した製品を開発し、より一層のラインアップの
充実を図っていきます。


(注1)ビットオペレーション機能:表示ドット単位に表示RAM内のデータ書き換えや演
  算を行うデータ処理機能。
(注2)液晶駆動デューティ:液晶画面の1ライン駆動時間と、そのラインで構成される
  1フレーム時間との比。
(注3)COF(Chip On Film):金バンプ付きチップをフレキシブルフィルム基板に直接
  フェースダウンで実装する方法。
(注4)TCP(Tape Carrier Package):薄膜テープ上にチップをマウントしたパッケー
   ジ。超薄型実装が可能。

■応用製品例
●電子メールやWWWコンテンツサービス対応の携帯電話
●高速データ転送対応携帯電話(W-CDMA、GSM)
●小型PDA、ハンディーGPS端末、ハンディーPOS
●携帯デジタルオーディオプレーヤ

■価 格
製 品 名出荷形態サンプル価格(円/ケ)
HCD66761BP金バンプ付きチップ1,600
HD66761TB0折曲げTCP2,200
■仕 様
項 目HD66761仕様
表示サイズ128×80ピクセル 256色カラー
出力数セグメント 384出力
コモン 80出力
表示RAM容量81.92kビット
表示機能・ハードウェア・カラーウィンドウカーソル表示
(任意の矩形領域:8色指定可能)
・2画面分割パーシャル表示機能(任意ラインで
画面分割)
・4ピクセル単位水平スクロール
ビットオペレーション機能・ライトデータマスク機能(ビット単位)
・ビット演算機能(ピクセル単位)
・指定色比較描画判定機能
液晶駆動デューティ1/16〜1/80(8ライン単位にプログラマブル)
液晶駆動バイアス1/5〜1/10(プログラマブル)
液晶駆動昇圧回路出力4、5、6、7倍(プログラマブル)
インタフェース68系/80系 8/16ビットバス対応
ライトサイクル300ns
ロジック電源電圧2.2〜3.6V
液晶駆動電圧5〜15.5V
出荷形態・金バンプ付きチップ(COF実装用)
・折り曲げTCP



                                  以  上













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