日立製作所 ディスプレイグループ(グループ長&CEO 米内史明)は、このたび、パソコンモニター用ブラウン管事業から撤退することを決定しました。これに伴い、日本、シンガポール、マレーシアの製造拠点においては、2001年末までに生産を停止するとともに、事業売却の具体的検討を進めていきます。
パソコンモニター用ブラウン管は、デスクトップパソコン市場の低迷による需給悪化のため、価格が急速に下落していることに加え、今後も液晶モニターへ需要がシフトしていくことが想定され、市場の拡大が見込めない状況にあります。
当グループは、コスト競争力強化のため、海外への生産移管を進めるとともに、短全長管、フラット管、大型管などの高付加価値製品へのプロダクトミックス改善に努めてきましたが、抜本的に収益を改善することが困難であると判断し、パソコンモニター用ブラウン管事業から撤退することとしたものです。
今後、ディスプレイグループは、低温ポリシリコンを含むTFT液晶を中心とするフラットパネルディスプレイに経営資源を集中していきます。当グループは、高画質・広視野角・動画対応のスーパーTFTを始めとする最先端技術を有しており、また、今月には世界最大のガラス基板(730mm
X 920mm)を使用する高効率生産ラインでの生産を開始しました。これらの強みを活かして、携帯電話用中・小型からマルチメディア対応の大型液晶までの品揃えにより、ディスプレイ事業の拡大と収益の改善を図っていきます。
■日立のパソコンモニター用ブラウン管事業の概要
1.事業規模(2000年度)
売上高 |
: |
約590億円 |
生産数量 |
: |
約500万本 |
2.地域別製造拠点の概要
<日本>
事業所 |
: |
(株)日立製作所 ディスプレイグループ 佐倉工場 |
所在地 |
: |
千葉県佐倉市 |
生産品目 |
: |
パソコンモニター用ブラウン管 |
生産数量 |
: |
約130万本(2000年度) |
従業員数 |
: |
約770名(子会社従業員を含む) |
<シンガポール>
事業所 |
: |
日立エレクトロニックデバイシズ(シンガポール)
(Hitachi Electronic Devices (Singapore) Pte. Ltd.) |
所在地 |
: |
シンガポール国 |
生産品目 |
: |
パソコンモニター用ブラウン管 |
生産数量 |
: |
約250万本(2000年度) |
従業員数 |
: |
約950名 |
<マレーシア>
事業所 |
: |
日立エレクトロニックディスプレイデバイシズ(マレーシア)他
(Hitachi Electronic Display Devices (Malaysia) Sdn. Bhd.) |
所在地 |
: |
マレーシア国ジョホール州 |
生産品目 |
: |
パソコンモニター用ブラウン管及び電子銃 |
生産数量 |
: |
パソコンモニター用ブラウン管 約120万本(2000年度)
電子銃 約400万本(2000年度) |
従業員数 |
: |
約1,670名 |
■報道関係問合せ先
株式会社 日立製作所 コーポレート・コミュニケーション本部 広報部 [担当:伊奈]
〒101-8010 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
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